「キミとひざまくら」
母の日編

設定的には北斗杯の次の年の母の日くらい?。

今日は母の日。
アキラ「お母さん。」
塔矢ママ「あら、なにかしら?」
ヒカル「・・。」
アキラ「お母さん、いつもありがとうございます。これ、感謝の気持ちです。」
塔矢ママ「まぁ。」
ヒカル「・・・。」
アキラ「お母さんの願いを3つ叶えて差し上げる券です。ボク達が誠心誠意叶えるために頑張りますので!」
ヒカル「だから!なんで、お前んとこのおばさんの母の日にオレが関係あるんだよ!」
アキラ「進藤。水くさいじゃないか。お母さんの前でそんなこと。」
塔矢ママ「あらあら。嬉しいわ。アキラさんとヒカルちゃんで私の願いを叶えてくれるなんて。」
ヒカル「そりゃ・・おばさんにはいつもお世話になってるけどさ・・。おいしい物いつも食べさせてもらってるし。」
塔矢ママ「あら。ヒカルちゃんのお口にあって嬉しいわ。餌付け作戦成功ね。」
ヒカル「え、えづけ?・・って言いました?」
塔矢ママ「おほほほ。気のせいよ。ヒカルちゃんが大好きだからおいしい物を食べて欲しいだけよ。うふ。」
ヒカル「はぁ・・。」
アキラ「さて、お母さん、一つ目のお願いはなんですか?」
塔矢ママ「あら、アキラさんたらせっかちね。」
アキラ「進藤がいるうちに聞いておきたくて。」 ヒカル「なんだよ、それ。」
塔矢ママ「そうねぇ・・。でも・・こんなお願い・・聞いてくれるかしら・・。」
アキラ「進藤は何でも聞いてくれますよ。だって母の日なんですから。ね?進藤。」
ヒカル「え?お前が叶えるんだろ?塔矢んちのおばさんじゃん!」
アキラ「いくら天才万能棋士のボクにでもできないこともあるからね。例えば子供を産むとか。」
ヒカル「そんなのオレにだって出来ねぇよ。」
アキラ「いや、どうだろう?」
ヒカル「どうだろうって!」
塔矢ママ「そうね。愛があればきっと産めるわよ。ヒカルちゃん。でも孫の顔はまだ早いかしら。私もまだおばあちゃんって歳でもないし・・。」
ヒカル「も、もしもし?」
塔矢ママ「じゃあ、ヒカルちゃん!」
ヒカル「だから、なんでオレ?」
塔矢ママ「やっぱり、私のお願いは聞いてもらえやしないのね・・よよよ・・。」
アキラ「進藤!キミは案外冷たい人間だったんだな・・。囲碁を志す人間は常に優しさを右手に、厳しさを左手にと・・・。」
ヒカル「うわーー。お前の説教なげーんだよ!しょうがねぇな・・。(塔矢ママに向き直って)・・オレができる事なら、聞きますよ・・。」
塔矢ママ「まぁ、嬉しい(ハート)。じゃあ言うわね。」
ヒカル「ごくり。」
塔矢ママ「ヒカルちゃんのおうちに行きたいわ。」
ヒカル「ええっ?!オ、オレんちなんかたいしたうちじゃないし、別にめずらしくもなんともないですよ。」
塔矢ママ「ヒカルちゃんのお母さんとお近づきになりたいの。私、こう見えても内気で・・お友達が少ないものだから・・アキラさんがこーんなに仲良くしてもらっているヒカルちゃんのお母さんとなら仲良くなれそうな気がするの・・・。お友達が欲しいのよ・・。」
ヒカル「そうなんですか。それくらいならいいですよ。うちのお母さんも喜ぶと思います。」
塔矢ママ「まっ、嬉しい。」
アキラ「お母さん、一つ目の願いは叶ったも同然ですね。では、二つ目をどうぞ。」
塔矢ママ「そうねぇ。」
ヒカル「もうオレはいなくていいだろ。帰る。」
塔矢ママ「ちょっと待って!ヒカルちゃん。またアキラさんには叶えられない願いかもしれないわ。」
アキラ「そうだよ。進藤。最後までいてくれ。」
ヒカル「ええー。」
塔矢ママ「そうだわ!私、ヒカルちゃんのウエディングドレス姿が見たいわ。」
ヒカル「なんで!?オ、オレ男なんですけど!っていうか、そんなのは塔矢でもいいんじゃ・・。」
塔矢ママ「あらダメよ。アキラさんはこの風体でしょ?ドレスを着ても似合わないのよ。赤い着物に鞠持たせたら超似合うんだけど。」
ヒカル「鞠・・・。」
塔矢ママ「きっとヒカルちゃんなら似合うと思うのよ。今度私の知り合いのウエディングドレス専門店で試着させてもらいましょ?ね?」
ヒカル「まぁ・・別に着るだけならいいですけど・・。でもオレが女の人用の服着られるかなぁ・・。」
塔矢ママ「それは大丈夫よ。だって、オーダーメイドですもの。アキラさんの手感覚だけど、ピッタリなはずよ。」
ヒカル「え?え?おーだー・・めいど?って??」
アキラ「まぁいいじゃないか。細かい事は。」
塔矢ママ「それより、3つ目のお願いをさっさとしてしまおうかしら。」
アキラ「そうですね。それがいいと思います。」
塔矢ママ「ヒカルちゃん!」(がしっとヒカルの肩を掴む)
ヒカル「はい?!」
塔矢ママ「私の事、「おばさん」じゃなくて、「お母さん」って呼んで欲しいの!」
ヒカル「なんで!?」
塔矢ママ「いいから!ねぇ、早く。「お母さん」って言ってみて!」
ヒカル「(勢いに押され気味で)お・・か・・あさん?」
塔矢ママ「もっと大きな声で!」
ヒカル「な、なんか恥ずかしいんだけど・・。」
塔矢ママ「照れる事ないわ。来年の母の日にはすっかりお母さんなんだから。」
ヒカル「どういう意味?」
アキラ「さぁ、進藤。お母さんの願いを叶えてやってくれ!キミにしかできないんだ。」
塔矢ママ「さぁさぁ。」
ヒカル「もうやけくそだ!・・・お母さん!お母さん!お母さん!!・・言いましたよ!」
塔矢ママ「やーん。幸せ。ありがとう。ヒカルちゃん。アキラさん。」
ヒカル「塔矢は何もしてないじゃん!」
アキラ「じゃあ、早速進藤の家にご挨拶に行く準備をしなくては!善は急げだ。」
ヒカル「なんか・・騙されてる?オレ。」   

−−アキラとヒカルの結納の日は近い・・・どっとはらい−−





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