弟みたいだって、ずっと思ってたよ。
……ごめんごめん。蒸し返すようなこと云って。
あ、ちょっと! 待ちなさいよ、少年!
話は最後まで聞くこと!
えーと……なんだっけ?
あ、そうそう、智也クンのこと、弟みたいだって思ってた。
克也は……突然、いなくなっちゃったから……、
また突然、戻ってきてくれたみたいで……嬉しかったの。
でも……でもね。
本当は、わざとそう思い込もうとしてたのかもしれない。
だって、あたし、智也クンより三つも年上なんだよ?
智也クンには、可愛い幼馴染みもいるしさ。
弟みたいだって思うことで、あたしは、自分の気持ちにブレーキかけてたのかも。
……君は、そんなのお構いなしで、飛び込んできたけどね。
あはは、どうせガキだからって?
そんなんじゃないよ。だって、
……嬉しかったんだから。
……
…………
………………
ちょっと。
何ぼけっとしてるの?
また、あたしからキスさせる気?
あとがき
露崎さんのHP【戯言】に投稿させていただいたものの再録です。
あちらは掲示板形式なので、だいぶ流れてしまったから、こちらにも収録させてもらいました。
「萌え」で、というリクエストに応えたものであって、自発的にこういう世界に浸っていたわけではない……です、たぶん(^^ゞ。
ご感想などいただければ、幸いですm(__)m。