Sweet, Sweet Whisper

弟みたいだって、ずっと思ってたよ。
……ごめんごめん。蒸し返すようなこと云って。
あ、ちょっと! 待ちなさいよ、少年!
話は最後まで聞くこと!
えーと……なんだっけ?
あ、そうそう、智也クンのこと、弟みたいだって思ってた。
克也は……突然、いなくなっちゃったから……、
また突然、戻ってきてくれたみたいで……嬉しかったの。
でも……でもね。
本当は、わざとそう思い込もうとしてたのかもしれない。
だって、あたし、智也クンより三つも年上なんだよ?
智也クンには、可愛い幼馴染みもいるしさ。
弟みたいだって思うことで、あたしは、自分の気持ちにブレーキかけてたのかも。
……君は、そんなのお構いなしで、飛び込んできたけどね。
あはは、どうせガキだからって?
そんなんじゃないよ。だって、
……嬉しかったんだから。

……
…………
………………

ちょっと。
何ぼけっとしてるの?
また、あたしからキスさせる気?


end


2002.1.4

あとがき

露崎さんのHP【戯言】に投稿させていただいたものの再録です。
あちらは掲示板形式なので、だいぶ流れてしまったから、こちらにも収録させてもらいました。
「萌え」で、というリクエストに応えたものであって、自発的にこういう世界に浸っていたわけではない……です、たぶん(^^ゞ。
ご感想などいただければ、幸いですm(__)m。

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