2012年 忘年怪 ライブレポ 12月21日
段取りが悪くって朝6時半の高速バスに乗ったにもかかわらず、1時間半以上遅れ。サイン会場の書泉グランデについたのは5時前でした。 前にはこんな看板 ![]() 上に上がって、とりあえず妖神グルメを買ってみる。上の会場にいったら狭かったし、もうサイン会だからって出されて、どうすっかな〜ととりあえず降りてみる。あとで聞いてみると、お知り合いの常連さんがたはその時にはもう階段に並んでいたらしいです。階段降りていけばよかったかな。向かいのスタバが呼んでいたので、そっちでネットしながらまったりとバスの疲れを回復。TLを見てたらtwitterの相互フォロワーさんも何人か参加していたらしいけど、顔知らないからどうしようもなかったのです。 ロフトプラスワンのトークライブの後のサインと違って、ひとりひとりにかなり時間をかけていらっしゃるようで、そのぶん待ち時間が長かったらしい。 あとがき解読クイズとか、見開きクイズは壁に貼ってあったのをちらっと見ただけなので、解くというか中身もよーわからん(笑) サイン会に行ってサインを貰わないというの変な話ですが、私は殆どの本を自炊しちゃうので、本がなくなってサインだけ残ってもおかしな話だし、お手間取らせるだけ気の毒かなとおもって、最近はあまりもらわないようになってます。サイン会はレポになってませんねw。 |
![]() 神保町でロシア料理を食べたり、東京駅の方に回って夜景見物してトークライブまでの時間を過ごす。11時半くらいに、ロフトプラスワンの階段に到着。ここで初参加のaki さんと合流、twitterで勧誘してたら、わざわざ大阪からこられて恐縮です。 ただやっぱりサイン会からの流れは常連さんたちばかりのようで、夜の歌舞伎町のど真ん中という条件は厳しいようです。 さてロフトのビデオが終わって菊地先生の登場、今日のゲストは角川書店の野生時代の副編集長の山田さん、もとは祥伝社で菊地先生の担当の人です。 ![]() 最初は例によって映画化の話今回は進展はあったのか? 進展があったようななかったような話でして Dのプロデューサーのサミュエル・ハディダがリドリー・スコットの兄と仲が良くて、彼を監督にしようと思っていたところ、リドリー・スコットの飛び降り自殺があったので話がご破算になってしまう。ハディダくんはケイトベッキンセールのアンダーワールドを作ってるプロダクションと組んでやり直すといってますが、「映画屋の言うことだからねぇ信用ならないw」(菊) ホラーはなかなか大作で作る予算がでないそうで、いろいろ苦慮しているらしいです。 せっかくいったんだからやってほしいです。 「妖獣都市は全然音沙汰ないですね、プロデューサーがアニメ作ったらヒットしちゃってお金が入ってきちゃってやる気が無くなったらしいです。」(菊) 「今日昼間のサイン会きてくれたかたいらっしゃると思いますがありがとうございます。」(菊) では例によってコスコンからはじまります。ここでホラー評論家の笹川吉晴氏氏も登場して審査員に入ります。 今回のトロフィーなぜか貯金箱にもなってるそうなので、捨てないで、って普通捨てませんw。 1番Dakatuさん、バイロンバラージュ卿 (Dー青白き堕天使) 2番KAIKAちゃん、「タエ」人間の娘さん 今回は何故かセットで登場が多かったです。 Dakatuさんのバラージュ卿は前にも見たような気がしますが、金髪白塗りで青いマント、服の作り込みも相変わらず凄いですね。 KAIKAちゃんのタエは逆にシンプルで長髪に首飾り、白いキャミなのか下着っぽくも見えなくもない。 先生にどっちが受けるかというと当然後者ですね。軽くハグされて喜んでおられました。 3番 このめさん (人形娘) ご本人じゃなくって、手に人形の人形娘さんを持っての登場という、ちょっとめずらしいパターン。ですので番号札をつけているのは人形の方 持ってきておられたお子さんは、ブロンド長髪に自作の青の手作りのサテン系?の服を着て編み上げのブーツを履いてました。 あとで聞いたらスーパードルフィーのミニSDというタイプなんだそうです。でもせっかくだから、マスクははずしたほうが・・・ 4番 オートミラーさん (邪神金融道のおれ) 常連さんの一人、邪神金融道の主人公ですが、イメージとしてはミナミの帝王というか金貸しのようなスタイル 手には小道具の魔除けの塩を持ってこられてました。昔のやーさんがよく着ている、襟のやたら広いシャツを探すのが大変だったそうです。 5番 わたなべさん(秋せつら) 引っ張りだされましたとのことw。最近もあるんだ。衣装じゃなくて自前だそうで、黒のロングコートなんだけど襟がモヘアでちょっとミリタリーはいってる。最近のアニメであんなの着てたのがいたような気が。ゲストの山田さんと並ぶと、まるで兄弟かと思うくらいよく似ているのがうけました(^^) 6番 つづみさん(夜叉姫伝の姫) 白系統のロングチャイナに腕の方にひらひら(なんていうのかよくわからない) 目は赤いカラコンでしょうね。ちゃんと牙も付けての登場です。そういえばたまに牙屋さんという付け牙を作る人がトークライブに出張されてくるんですね。 7番 ゆいちゃん (ガレーン・ヌーレンブルグ) 8番 うめさん (人形娘)二人合わせて、ヌーレンブルグの人形娘 いつも派手派手なゆいちゃんは地味なガレーン婆さんで杖持っての登場、うめさんが金髪長髪の人形娘さん 9番 紅蝙蝠さん(人形娘) 袖に白のラインの入った人形娘っぽい服。袖と胸飾りが白、遠方組さんの一人ですね。 なぜか創土社さんのイベントに混じっていたという娘さん 10番 伯さん(コミック版の夜香 ) 11番 メソさん(屍刑四郎) 伯さんは前にも使ったのか蒼マントに白塗りの夜香くん、たぶん19センチくらいの厚底 メソさんは黒の花柄の上着にロングドレッドのヅラに眼帯ってところ で御大がぐらまーな屍さんですね、といったら、なぜかもみにいく夜香 しばらくのあいだはtwitterでちちもみやこうといわれていたようです(^^) 12番 ケビンさん(マキューラ男爵 D-血闘譜)血闘譜 233 何故か膝をついておられるのですが、マキューラ男爵のチビ・デブ・ハゲということらしいです。 頭のヅラを取るとその下にはハゲヅラをしていたというネタを仕込んでおられましたw。 ところで、グレイランサーの東部辺境区管理官で<ゼウス>マキューラというのが出てきましたよね。 この男は北部辺境で五千年前って親戚か何かなんでしょうか?? 13番 おまえさん(ダラス金貨) 独特の世界の無生物コス、ダラス金貨というのは貴族の世界で流通する金貨のこと、 今回は顔を金色に塗って回りにコインの外形を作ってといういでたち。毎回トイレで後で顔を洗ってるのが気の毒です。 あと小さい金貨を作って持ってこられてたのは福引のコーナーで紹介します。 14番 総婦長さん(ドクター・メフィスト) ご職業柄というか、看護婦さん姿。自前なんだそうです。 15番16番17番18番 DUNEさん、たかきちゃん、越街堂さん、津田さん(邪神金融道の教団) クトゥルー神を呼び出す教団ということで、4人で「いあいあ」言いながら登場 顔は被り物とか毛糸でできたようなクトゥルーグッズのようなものとポンチョに紐だったので 4人とも顔がぜんぜんわかりませんでした。素顔だと言いはるDUNE さんの入り込みっぷりがよかった。 19番 ぬりかべさん(自警団) 普段と同じような格好でしたね〜?? 20番 まさのぶさん(劉貴将軍) 黒の模様のある自作チャイナ、どっちかというとアオザイかパオっぽい。 細身で身長があるのでとてもよくお似合いですね。 あ、ほとんどが常連さんですが最近ちょこちょこご新規さんもいらっしゃるので一言だけご注意。 コスコンの画像もしくは動画はご自分で楽しむのは自由ですが、ネットにアップ、友だちに送るなどの場合は必ずやっていたご本人に承諾をとってください。過去色々トラブル等ありましたので、よろしくお願い致します。(主催者ではありませんがw) 審査のためにしばし休憩 受賞されたのは以下のとおり ![]() 特別賞 つづみさん 菊地秀行賞 おまえさん ロフトプラスワン賞 ケビンさん 笹川吉晴賞 うめさんとゆいちゃんのペア 山田剛賞 わたなべさん 大賞 DakatuさんとKAIKAちゃんのペア 「セクシーか清純かどちらをとるか」ということですね 来年は観客賞を作ろうかという話も出ました。上にいる人間だけだとかたよるんだそうですw。 |
ここから福引のコーナーですが、まだコスコンの後の着替えが終わってないのでフリートーク 飯野せんせーの噂をひとくさり、菊地先生と笹川吉晴氏のところにだけ転居通知も来なかったらしいです。詳しいことはよくわかりませんが、最初は菊地先生がわるふざけしたようなのをおこってしまって、そこあとどんどんこじれてしまってるみたいで(^^ゞ いい大人でこじれだすとどうにもなんないですからね。誰か中に入ってくれる人いるといいんだけど、と願っております。 外谷さんのお話もひとくさり。外谷さんはお元気だそうです。創土社さんのイベントのおまけDVDの収録でお店に行ったそうで外谷さんにたまには来ないかといったけど、前から悪かった膝があまり調子がよくなさそうで残念です。 あとご主人はちゃんとかけば大作家になったと思う。学生時代はこんな女がいるのかと思ってたら本当にいておどろいた話とか 合宿に軽井沢に行って帰りに電車に乗ろうとしたら遅れてるメンバーがいたので、来るまで外谷さんが電車を止めていた武勇伝な話とか。それもドアを抑えていたんじゃなくって運転手の胸ぐら掴んでいたそうでw。「あんな頼りになる女性いませんよ。」(菊) さてと着替えが終わったようなので福引開始 会場の人全員に番号札を渡しての福引のコーナーです。 基本、札ひいてその番号があたった人がもらえるのですが、今回はおまえさんが作ってきたコインと煎餅のセット、約50枚も一緒につけてもらえるそうです。私のもらったやつ↓ ![]() これ一個に二枚でコインが100枚、しかも顔が表裏に貼ってあるから200枚手張りですか。作るの大変だったでしょうに、ありがとうございました。ただこれもったいなくて食べられないし、そのうち煎餅にカビがきそうだし悩みどころですね(^_^;) とりあえず冷蔵庫入れてます。あ、冷凍すりゃいいのかw。 賞品の方を簡単に並べますと 恐山のタオル 鉛筆 恐山のTシャツ、スターウォーズの箸。バットマンのキーホルダー財布。キャンドル立て、(そういう人用?)瓶に貼るシール。バランス鳥、蝶の皿、写真立て こっから本、山田さん提供の 角川ホラー文庫 10冊くらい Torres柴本さんが表紙を書いたこちらもホラー文庫 10冊くらい。 黄金魔下 鬼童子 妖神グルメ 全部で12冊くらい メインが最近出たTHORES柴本さんの画集、そして年末恒例の原稿、そしてそれをご夫婦で当てるという強運っぷりには開いた口が塞がらない(*´Д`) ちなみに私はキャンドルいただきました。ここでもう一回休憩 ![]() |
休憩時間の間に伯さんが献上したカレンダーをプロジェクターで映し出すことに。 私は関わってませんが話だけは聞いてました。最初に12ヶ月に沿った文章を書いてもらって公募してその月を決めて、その後その文章に絵師さんが絵をつけたもの。もちろん、菊地キャラ専門です。ひと月ごとに文章と絵師さんの名前を読んでくださってたんですが、同人独特のネームに四苦八苦しておられました。 このシーンは来てなかったメンバーさんに見せたらとても喜んでいたそうです(画像は私経由) 途中で機械が加熱するというおまけ付きでした。 「ピエール、ピエール?あそうか卵から生まれたんじゃなかったっけ。」(菊) バラージュ卿もあやしかったようですが、もう触れない方がいいということになったようです。 この菊地ファンカレンダー冬コミでも売るそうです 聞いた話じゃ菊地ジャンルで参加するのは2サークルだけなんだそうですね、私にはよくわかりませんが「土曜東カ17a」で売るそうです。500円とのこと DのCOMIC書いてる某嬢も一枚書いてるそうなので、興味のある方は探してみてください ![]() ここからは雑談と質問コーナー Q.Dのモデルは誰か 「これは全く私の頭の中のものなんですけど、西部劇の流れ者、ローンライダーって行く宛もなくぶらぶらしてるという。Dの世界は西部劇と中世の吸血鬼モノと超科学の世界と3つはいってて、基本になるのは西部劇ものです。」(菊) 「フランコ・ネロ入ってるって言ってませんでしたっけ。」 「フランコ・ネロ??」 「ジャンゴはわかるんだけど、シェーンのアラン・ラッドが入ってるのはわかってる。」(菊) どっかのエッセイに書いていたかもなんですが私もあんまり記憶が無い Q.大江山面白かったけどあんな昔話ベースの続けていく構想ありますか 「やりません、もうたくさんです。」(菊) 「人が持ってきた話なんで、獏先生の陰陽師がヒットした時に話を持ってきて、それが嫌で逃げまわってたんですが、ブームもさったのでもういいだろうと思って書いた。安倍晴明をどう書こうかと非常に困ったですね。あんまり格好良く書くと獏さんが俺のをとっただろうといってきそうになる」(菊) Q.先生にとって今年はどんな年でしたか 「いきなりすごい質問が来たねw」(菊) 「いや、邪神金融道と大江山、を出せて妖神グルメが出ていい年でしたね、特に邪神金融道は好きなようにかけてあれが一番楽しかったです。あれは解説以外、帯からなにから全部お遊びですからね。本当はああいうのやりたいんだけど、でかい出版社はやってくれないもんで。いい年でしたよ。」(菊) Q.邪神金融道の主人公もなんですけど、十六夜京也もなんですが、けっこう物食べるときはいっぱい食べる主人公が印象に残るんですが 「やっぱりご飯食べないとスタミナつかないからね。私も大食いなんですけど、いわれてみるとそうか、やっぱり桁外れに強い奴は栄養もそれなりに取ってるんじゃないかという意識があるんですね。それ以外には特に意識はないです」(菊) 「ただ、めだたせたかっただけかな。(せつらとかDは) あんまり食べない、大食いだとやばいよね太っちゃったらw。もっといろいろ食べさせたいんですけど、何食べてるのか考えるのもめんどくさい」(菊) 「大藪春彦さんのって食べ物イッパイ出てきますよね」(山) 「あれは一種の戦争体験、飢餓を体験した人とか小説家はやっぱりいっぱい出しますよね。戦中生まれであまり食料がなくて飢えた人というのはひとつの特徴がありましてね、御飯食べる時に一粒も残さないで食べるんですよ、それ見るとこの人は戦中育ちだってわかります。」(菊) 「作家の方はその中でも生き残りの方が多いのでものすごく食べるんですよ、飯干晃一さんとか大田さん?とか編集者が担当すると20キロ太るという」(山) 「つきあうとそうなんの?」(菊) 「(山田さんは)菊地さん担当でしたよね」(笹) 「やつれていくというw」 「僕の担当者はそんなに食べないよね、○○さん、そういえば小太りだな」(菊) 「顔の色がだんだん黒くなっていくというw」(笹) 「胃潰瘍になるやつ多かったよな」(菊) 「僕なりましたけどね」(山) 「菊地さんの担当で闇の恋歌やってるときは今から20キロ痩せてました」(山) 「編集者の体調まで気にすると小説書けなくなっちゃうから」(菊) Q.邪神金融道と妖神グルメの大きさが違うのはなぜ 「良い質問です、邪神金融道は描き下ろしなんで四六判でだしてくれと頼んだ、私は四六判ではあまり実績がないのでノベルスのほうが売れるんです、邪神金融道は一種のお遊びという気もあったし売れなくてもいいやと、妖神グルメの方は復刻版だからもとの文庫の時代には売り尽くした、だからノベルスでどうですかといってきたのでそうなった」(菊) 「だから、創土社のクトゥルーミュートスファイルってすごいんですよ。1月が妖神グルメでしょ、2月が朝松せんせーの邪神帝国、3月が崑央(クン・ヤン)の女王、4月が私と牧野修さんともうひとりでダンウィッチの怪のオマージュをやろうと。」(菊) 「ダンウィッチの怪ってわかりますよね、三人でアンソロジーみたいに。その次がインスマス(インスマスの影)その次が」(菊) 「壮大な計画ですね」(笹)「ノベルスですか四六判のほうですか?」(山) 「そこまでは僕聞いてない、牧野先生はさすがでもうストーリーも決まってるって。」(菊) 「え、でもそれって何月の話でしたっけ?」(山) 「4月」(菊)指出して 「決まってないんですか?」(笹) 「え、おれ?」(菊) 「4月ですよね」(山) 「4月だから2月いっぱいで原稿を送れと厳命されてるわけですよ」(菊) 「ほんとのぎりぎり」(山) 「早く原稿出せと言われて、あの担当者おっかないんだよ。」(菊) 「でも構想もないんですか?」(笹) 「いや構想なんてあるわけ無いじゃないの〜。」(菊) 「ダンウィッチってなんだったか覚えてます?」(笹) 「出てくる邪神はなーんだ」(笹) 「ヨグ=ソトホート」(菊) 「当たりw」 「クトゥルーをやると宣伝した途端、作家の方からわらわらとよってきたそうです。」(菊) 「だって公募してますもん、興味のある作家さんはDMくださいって」(山) 「そうだったのか、へぇ」(菊) (予定の続き) 「で、インスマスをやって、朝松先生があれチャールズデクスターウォードやるそうです」(菊) 「あとYIG 3巻目を書き下ろして3巻をまとめて発売する予定」(菊) 「週刊プレイボーイで連載したことがあること知ってます?あれも続きを書き下ろして出ます」(菊) たしかですね、数回で終わっちゃった話です。エーリッヒ・ツァンの音楽に似てると感想書いた覚えがある。本になると思ってたから残してなかった。 「ただ今ののクトゥルーが違う方向に行ってるような気がするので。解説本読んでみんな喜んでるんですよ。小説のほうで言うと文庫版の這いよるニャル子さんを筆頭にして、どっかゆがんでるでしょ、あのままクトゥルーに行くとどっか違う方向に行ってしまうので創土社の方で組み立てなおそうかと」(菊) 「そういうことを考えてくる人がいたらばクトゥルーミュートスファイルにいれようじゃないかと」(菊) 「先生は考えてないんですか」(笹) 「なんで俺がそんな事考えなくちゃいけないんだよ、他にもやることいっぱいあるのにw」(菊) 「というわけで創土社のクトゥルーミュートスファイルには大いにご期待ください、出来れば買ってやってください、売れないと企画が潰れるんで」(菊) 「金融道の次は邪神漫遊記、ルルイエが工事するというんで、じゃまになって地上に出てきたクトゥルーとダゴンとハイドラが社長と秘書と専務になって日本全国を漫遊する話」(菊) 森繁さんの社長漫遊記ですねまったくw 「来年の夏くらい、神様なんでしかも邪神ですから、人間のやることはぜんぜん関係ないんですよ、あちこちにいって好き勝手なことをやるわけですからそれを取りまく人間の喜怒哀楽とかえぐさとか狙ってるんですけどね。」(菊) Q.創土社のページはお固い本が並んでまして、最近になってファンタジー系やクトゥルー系を出すのは何故なのか?
「創土社というのはそもそも今とは別の社長さんがやっていて日本ではじめてラブクラフトの短篇集だして、ブラックウッドの短篇集もハードカバーで出して、ロード・ダンセイニ幻想小説集をだして、あの当時我々のようなファンは拍手喝采していたんです。すごいって。 その社長さんがなくなって権利を今の社長さんが買ったんです。ただ幻想小説関係の権利が切れてたんですね。で今の社長さんは学術書を出して固くやっていくわけ。」(菊)
「その社長さんは私の女房の兄貴の同期生。そのつてで家に来たんですけど、なかなか書けなくて、10年くらいたってやっと今回の邪神金融道を書いた。そこの社長の娘さんがバイタリティある人でじゃあクトゥルーやりましょうってこういうふうになったんですけど・・・・」(菊)
しばし沈黙 「忘れちゃった、言うこと」(菊) 「ゆっくりでいいですよ」 「お名前は」
「今日ここどうやって来ましたか〜」とここぞばかりに突っ込まれてましたが
「クトゥルーやるだけでもすごいのに異形コレクションダンウィッチみたいになってるんですね」(山)
Q.いろんなタイプの主人公書かれてますけど、差別化を図るために、作品を主人公に合わせるのか主人公を作品に合わせるのか
「私の場合は物語が(先に)あるんですよ、それに主人公を入れていくんですけど、主人公の性格をどうこうしようというのはあまり話に関係無いですね。主人公の設定は
明るい八頭大みたいにしよう、それは例えば宝探しの話になるんですが、違う話でも八頭大で書けるわけなんです、キャラありきで話は後からついてくればいいかな。」(菊)
「あ話があってか、どうか。んどっちだ?」(菊)
「キャラが決まってない時にはそっちからくる話もありますし、シリーズの場合はキャラが決まっているからそっちからくる話もありますし、
ストーリーありきのキャラ立てもあるし、どっちもあります」(山)
「ただなかなかキャラって作るの難しいんですよ。私も普通の桃太郎侍みたいなキャラは書きたくないし、かといってDみたいなキャラだと行き詰ってしまうしそこが難しいとこなんですけど、いいキャラ作っておくとずっと後まで楽ですよね。Dも大ちゃんもせつらくんもまだ生きてるし」(菊) 「でもだんだん忘れて変わっちゃいますよね」(笹)
「誰がだよ」(菊) 「それはキャラの成長ということで」
「私のキャラは成長しないの、最初から決まってるの」(菊)
「左手忘れてたことなかったでしたっけ」 「俺も書いててなにか忘れてると思ってたんだよなぁ、書いてておかしいなおかしいなと」
「それはI井さん(長年の担当さん)も言うべきですよ。」
「ここ(ロフト)で言われたんですよ」「質問受けちゃった」「え、出てないって」 「いや失礼しました、もう忘れてないですからねw」(菊)
「ヒロインが志保というのが立て続けに出てきたことありましたね」(山)
「闇の恋歌、と他の作品に3つ続けて志保って出てきたので、校正で気づいて別の名前に変えてもらったんですけど」(山)
「知らないだけで他のやつもやってるって絶対」(菊)
「連載が多い人になると一ヶ月くらいで季節が変わっちゃうとか、連載が続いているうちに黒人が白人に入れ替わったり、末弥さんが白人を書いてきたので菊地さんに白人に直してもらったことがあります」(山)
「車から降りないで何度も乗ったりw}(笹)、 「天野さんが悪夢村だったか登場人物を3人書いてきたのですが、こっちが書いているうちに二人になっちゃった。しかたがないので天野さんが一人消してくれた。」 「絵踏みは危険ですよね。菊地さんからこういうシーンになってると説明受けて末弥さんに書いてもらって、原稿が来たら、あれ?ってトーレスさんもそんなことがりましたね。」
「なかなか好きなキャラから違うキャラを書くのは難しいんですよ、ちょっと気が抜くと好きなキャラになってしまいます」(菊) 「(妖魔の)工藤明彦だんだん背が伸びてきてますね」(笹)
「あれは西川のりおのあれだから低かったんだよ」(菊)
「最近のやつは180くらいありませんでしたっけw」(笹)
「あっそうか妖魔も全然やってないな」(菊)
Q.先生の小説は武器を持ってアクションをするのが多いんですが、キャラを作ってから武器を考えるのか武器を考えてからキャラを考えるのか
「これは明らかにキャラ作ってから武器を想像してますね、その逆はないです。」(菊)
「ものすごい太い棍棒のようなものを使うとものすごい大入道みたいな奴がつかうんですが、私の場合は痩せっぽちにつかわせたりする、たいていそういうことになります。」(菊) 「人間じゃない人多いですね」
「普通の人間が書けないもんですからねw」(菊)
「せつらのようしはどこからきたんですか」
「あれはDからきてるんですね、Dのアダルト版がせつらと考えてもらっていいです。」
「あ、糸の方、あれは風閂と言って山田風太郎さんの女の髪をつかった風来忍法帳の戸来刑士郎(結構既出)です。」 チタン鋼の会社の人が解説書送ってきたけど全然わからなかった話もありました。 Q.30周年で区切りの年ですがこれまで特集とかいろんな読本があるじゃないですか、先生の今までの全作品を集めたような本があれば新しいファンの子にも勧めやすいんですけど。
「全作品の内容が書いてあるものということですか、それは無理じゃないかな、Dとか魔界都市〈新宿〉のようなおっきなシリーズのはできると思うんですけどね、細かい単発作品も全部入れるのは無理なんじゃないか〜。」(菊)
「一迅社の菊地秀行全仕事は相当細かく出ていますね。」(山)
「それは私のあれじゃどうしようもないんで、誰か企画してもらわないと」(菊)
「かつくらはキャラよりですよね」(山) 「作るとしたら私しか無いんですが、とてもそんな暇はないです」(菊)
「良いリハビリになるんじゃないですかw」(笹)
「山風さんの最後のインタビュー集みたいになにをいっても「う〜んわからん」って、」
「そのうちにはあんた毎回来てるけど何しに来たんだと言われたりしてw」(菊) (これ傲慢かもしれないけど商業ベースに乗せないのなら、そんなに難しくないと思った。私は出た本のデータは殆ど持ってるから解説つければいいだけですもんね。時間はかかるし読んで面白いかどうかは別の話ですが) 「さっきのサイン会で(自分の)本が色々並んでて、ありゃなんだこれというのがあって、さすがに360冊になると忘れるわ、全部覚えていられんわね」(菊)
「人気シリーズとか、すごく良くできたシリーズでも忘れますか?」(笹)
「忘れちゃうんじゃないの。忘れてかないとたぶん次のが書けない。ハイ終わりました、つぎとりかかります。前のを払拭していかないとまずいんですよ」(菊)
ここからあとは色んな小説家さんの豪傑話とか伝説とか、編集さんと締め切りの駆け引きの話が続くので割愛。 内容は笹川佐保(木枯し紋次郎等)さんは複数連載の時はそれぞれの机に原稿を置いて立って書くとか 病院からヘリコプターで編集さんから逃げたとか 森村誠一さんは全盛期に17本連載していた話とか(ちなみに菊地先生は7本) 梶山季之さんは手書き原稿で、月産1600枚が日本記録らしい。菊地先生の最高は1100枚だそうですが、次の月にぼろぼろになってしまったとかいう話。 あ、これは書いておかなきゃ 菊地先生の原稿は、1節が15枚で 3節集まって一章が45枚、このペースがほとんど乱れないのは若手も見習うべきだと山田さんが言ってました。 ワープロって書きやすいせいか、どんどん伸びてしまう場合が多いんだそうです。 で、この時点で5時過ぎ、私は7時半の羽田発の飛行機をとっていたので、退場。出た後にすぐ終わったそうですけど、後のことはわかりません。 |
帰り新宿駅に行ったら山手線内回りが止まってました。なんとか空港について飛行機に乗って、ふっと気がついたらまだ羽田空港の滑走路のはしっこでタキシングしてた。30分以上離陸待ち。私に限って言えば交通機関の遅れに悩まされた怪でしたね。 あとサイン会はばたばたしてたので、とっとと降りてきたのもあります。ちょっと企画詰め込みすぎだったかもしれませんね。 たかきちゃんがレポ書いておられますので、とりあえずそっちと相互リンク http://happy.ap.teacup.com/gogofalmin/ |