7月18日 トークライブレポ

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ライブ前

久しぶりの帝都、しかも今回は二人連れ、帝都襲撃の任務が肩に重くのしかかるのであったってこともなく、お気楽に飛行場に向かう二人連れ。

なんてこともなく、昼2時ごろに羽田空港着、時間があるので浅草観光、私は何度も行ってるんだけど、仲見世は面白かったらしい、でも雷門の巨大ちょうちんが修理中だったので、ちょっと消化不良、花やしきにいって、コースターに乗ってきました。ほかは見るもの無し、鳩は餌まくと地面が鳩まみれになります。

さて雨が降ってきたのでとっとと新宿入り、二人とも遠足前の子供のように昨晩は眠れなかったので、ヴィンテージ新宿で仮眠、いまいち眠れなかったけど、集合1時間前になったので相方をたたき起こす、ねむくってじたばたしているのをシャワーに放り込んでなんとか起こすが、ぶーぶーいわれる。

さて、ライブ前の飲み会もあったんですが、その顛末は日記のほうに書かせてもらいます。いろいろ心のこもったプレゼントをいただいて嫁ともども感謝しております。

ひゅーどろどろの世界

さて、ライブですなぁ、久しぶりのロフトプラスワン、相方はもっと広い会場だと思っていたらしいけど、これでも前に比べると広くなったんだけどなぁ。12時頃になったらロフトの斉藤さんが登場していつもの注意の後に、菊地先生、飯野先生、外谷さんが登場。それにしても常連率9割越えてるような気がする。

なにか、控え室では東スポに乗っていたWWEというアメリカのプロレス団体のセーブルって女子プロレスラーの紐パンの話でもりあがっていたそうで、実物を見たい方はこちらのサイトにどーぞ↓
セーブルさん

おや、なんか着物をきた二人が前のほうにきたです、浴衣を着たコタちゃんと、どっからどう見ても極妻にしかみえない貫禄のカイエねーさんでした、あれで歌舞伎町歩いてきたら、どっかのチイママに見えます。
今回の席は前から3列目の真ん中あたりっす。このあたりで、宴会組が陣取ってましたね。

まずはDの新刊の話、無事に印刷されているそうで、ほやほやの新刊を数冊あとでじゃんけんでプレゼントしていただけるそうです(^o^)

そこでなぜか私の名前が、うーん、結婚したのはほかのところにはあまり書かなかったのですが、情報があちこち飛んでいるそうで・・・、お気遣いありがとうございました。あとでいただいた本もホクホク、嫁もよろこんでおりましたです。

その後、いーの先生のお誕生日を5月はやらなかったそうなので、花束贈呈とクラッカーでお祝いです。花束はゆいちゃんと、今回がライブ初参加のきんさん、よい記念になりましたね。


さて、そろそろ今日の怪談 ひゅーどろどろの上映に入ります

と、その前になにか特別のビデオの上映があるようで・・・

上映が始まってみると・・・ノイズのような画像に目、井戸、椅子、梯子、虫、鏡に映った女性、切られた指、目、炎の木・・・・。
最初ですぐわかったけど、アメリカ製のザ・リング、の恐怖のビデオの画像ですね。

その後おっしゃることに、「皆さんご存知のように、このビデオを見ると7日以内に死ぬことになってます、ビデオはここにありますので、ダビングしたいかたは一人100万円で・・・・」とおっしゃる(笑)「やーひとり二万くらいじゃないっすか」と、いーの先生、「はんぶん本気じゃぁ?(笑)」っと外谷さん

さて、こっから上映前ですが、そのまえに今日の題目7本のうち4本を作った新東宝って映画会社の話。終戦後の1946年会社上げてのストライキの長期化で仕事がなくなっていた東宝の俳優や労働組合員を集めて作られた映画会社です。最初は新東宝が映画を作って東宝の豊富な配給網を使っていたのでうまくいってたんですが、自前の配給網をつくろうとしてから、だんだん食えなくなってきて、大蔵貢って元弁士の人が社長になってから方針変換、あちらでいえば、B級映画の帝王、ロジャーコーマンみたいなタイプの人だそうです。

あ、日産のカルロス・ゴーンともいえますね、入ってきた当初は高い俳優・監督は使わない撮りなおしはフィルムの無駄だから厳禁とにかく日数以内に撮ることと、コストカットの嵐、大衆に受ける作品は、とにかく、アクションとセックスと、やんごととなきお方の映画、ということで作った嵐勘十郎主演の「明治天皇と日露大戦争」が超大ヒット、これで借金をほとんど返せて、エログロ路線につきすすむことになります。

このひと、女優の高倉みゆきとの関係を「女優を2号にした」と書かれたときに「2号を女優にした」と記者会見して、大騒動になったそうですが、ほかの映画会社も復活してきてエログロ路線にも限界が見えそのワンマン的性格も災いして、新東宝は1960年には倒産してしまいましたとさ。

と、私がちょい追加した部分もあるけど、そういう詳しい話をしていると、先生もう14分もしゃべってますよぉって、いーの先生

さてそれじゃってことで上映の始まり〜〜ぱちぱちぱち
四谷怪談、いわずと知れたお岩さんのお話ですね。
実はこれ、大映も同じ時期に映画を作っていたそうで、しかも名優長谷川一夫主演ということで大映のほうはまるっきり相手にしてなかったそうです。でも蓋をあけてみると大映のほうはこけてしまったとか。これは長谷川一夫というのはは天下の名優ですから女をだまして殺して最後たたり殺されるってイエモン役はきついので話のほうを変えちゃって、悪いやつにそそのかされてお岩さんを殺してしまって、あとで悪いやつらを切り殺すとかいう、いい役にしちゃったのもその原因でしょうって菊地先生。

あとの方のデータを見てもらうとおり、イエモンは若い日の天知茂(後にも出る)がやってます、たぶん、若手なんでたいした出演料も無かったかもね。

さて映画部分です。
東海道四谷怪談
製作=新東宝 
1959.07.01 76分 フジカラー 新東宝スコープ
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製作 ................  大蔵貢  監督 ................  中川信夫
 
配役    
民谷伊右衛門 ................  天知茂
お岩 ................  若杉嘉津子
直助 ................  江見俊太郎
佐藤与茂七 ................  中村竜三郎
お袖 ................  北沢典子
お梅 ................  池内淳子

兄弟と親を殺されてしらずにその相手に嫁いだものの、またほかに女ができると邪魔になって劇薬を飲まされるお岩さん、この映画の圧巻の部分は、浮いた戸板がバターンとひっくり返る部分もあるんですが、一番すごいのは薬を飲まされた後、お岩さんが櫛で髪をすこうとすると、すいた櫛ごと髪の毛の束がごっそり抜けて、血がたら〜〜っと流れるシーンでしょうね。おもわず、あちこちから悲鳴があがってました。

その後、イエモンを恨んで死んだお岩さんにたたられて、狂乱するイエモンはあんまや次の婚約者を切り殺して(お岩さんと思って切ると知り合いだった)、仏にもすがろうとするんだけど、仏壇が下がっていって見放されたりして、狂った挙句に惨死するのですが、最後に魂が浄化されたのか、きれいなころのお岩さんのが遠景で映るのが印象的。「これでこの映画は救われてるんですよねぇ」と菊地先生

ビジュアルは、このかたの紹介ページでどうぞ

昔、外谷さんが天知茂がロケしているのを見たそうで、ほんとうに5頭身なんだからぁとおっしゃってました。
それと、もともと外谷さんは日本の怪奇映画は怖くて苦手だそうで、後ろに下がっている灯篭が怖いとかいっておられました。やっぱり業とか因果応報のどろどろした世界は苦手なのかなぁ。
「これは、映画じゃなくってつくりは芝居ですねぇ」とのこと。
途中、いーの先生が、手塚治虫の書いた四谷怪談の話を振ろうとしましたが、お二人は読んでおられなかったようです。フォローしますと、若い美人のお岩さんの幽霊が目の悪い子供に自分の目を上げるというあんまり怖くないお話です。でもそれがなんだったのかなぁ?

戸板のシーンでは、どろどろ感を出すために、水にいろんな色の絵の具を混ぜてあったそうで、飲むと危ないので医者が待機していたそうです。

とつぜん、「ヘルシングって漫画知ってる人いますかぁ」と御大。うれしそうに手を上げるゆいちゃんとKちゃん、「あの漫画を書く人は私といーの先生と同じ趣味してますねぇ。」だそうです。なんのことかというとヘルシングの扉にかいてある作者の趣味「いやがらせとちんこいじり」だそうです(^-^; どちらがどうなのかなぁ・・・

あとは、青山の推理小説研究会と早稲ミスの話、陰陽師で荒稼ぎしてる某小説家さんの話がちらほら。

あ、いーの先生の頭は奥さんにバリカンで刈ってもらったそうです、バリカンよりは私も使ってるフロービーをお勧めしますよ(笑)うるさいけど毛くずがでなくって楽です

さてと2本目です

呪怨
1999年 70分/76分
監督 脚本/清水崇
出演/栗山千明、三輪ひとみ、三輪明日美、洞口依子、柳ユーレイ、大家由祐子、芦川誠、藤井かほり、斉藤繭子、ダンカン

今度、映画にもなるんですが(呪怨公式サイト)、短編が積み重なった形式のホラービデオです。
とある家とネコにまつわるたたりの話ですが、菊地先生もこういう手法があるのかと小説を書きながらwowowで見ていて、驚かれたそうです。

上映されたのは、その中の2エピソードほど、家庭教師に来ていた女子大生?がふつーの家でネコに襲われそうになって押入れへ避難する、すると押入れの上があいてて天井裏からごそごそ音がするので、覗き込んでみる。暗いのでよくわからないので、ライターをつけてみるとギャー〜〜〜って話。

そのつぎ、学校で友達が帰ってこないその家の女子高生、携帯だけがあったので文句言われながら校内(理科室?)で待っていると、突然電気消えます。コンセントをみようと机にもぐってみると机越しに裸の子供が走っていく足が見える。今度は机の上の携帯が突然なって、でようとすると足をつかんじゃう、一度逃げたんだけど戻ってきて、また携帯に出ようとすると後ろから白い顔をした少年がみゃーと鳴いた。暗転。

その子の家では母親が先に帰っていた、と、階段を血まみれでゆらゆらと上がっていく女子高生、追って階段をあがって声をかける母親を振り向いた女子高生の顔は下顎が無くって、舌だけがぺろぺろ動いていた。ギャー〜〜〜〜(>_<)

映画の間の雑談
菊地先生が、これ見たことある人と聞いたら、手を上げたのは私を含めて数人、けっこう見ていない人が多かったこと。
ホラー小説でも映画でも一番悩むのはメインの怨霊の顔を出すかどうか、出すとすればどういうタイミングで出すのがいちばんいいのかで悩むんだそうです。それと人間の顔にちょっと加工したのが一番怖いんだそうですね。あとで監督に聞いた話だと、ネコの声で鳴く少年役の子、塗られると喜ぶんだそうです。と御大のお話

えーと、ちんこいじりの話がまだちらほら(笑)

さて、その次

怪談かさねが淵
製作=新東宝 
1957.07.10 66分 白黒
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製作 ................  大蔵貢 監督 ................  中川信夫

配役    
豊志賀(お累) ................  若杉嘉津子
お累の少女時代 ................  高田幸子
深見新吉 ................  和田孝
大村陣十郎 ................  丹波哲郎
お鉄 ................  花岡菊子
羽生屋の娘お久 ................  北沢典子
羽生屋三五郎(お久の父) ................  九重京司

かさねが淵って、底なし沼のようなところが舞台の話
坊主にくけりゃ袈裟までにくいじゃなくって、坊主を殺すと8代?たたるというお話
その昔、お金を借りて返せなくなって、逆切れしてその坊主を切り殺してしまったお武家さんがいました。で、下男に命じてかさねが淵に坊主の死体を箱詰めして沈めます。下男は鎌を箱の上に乗せて沈めます。(この鎌が伏線なんですよぉと菊地先生)
武家は坊主に呪い殺されますが、子供だけは助けられて下男に裕福な商家に捨て子されていきます。

で、時代と場所がかわって、三味線の師匠の所に、武家の子孫(捨て子)が習いに来てます。それを好きな師匠(女)が坊主の子孫、でも武家の子孫は同じ弟子の女の子を好きになっちゃいます。

でお師匠はなぜか落ちてきた三味線のばちができた傷が元で、どんどん顔が醜くなっていくのと同時に、性格も変わってきてねちねちと私の顔がこんなだから、嫌いなんだねとせめたてます。

その後、師匠は死ぬんですが幽霊になって二人に付きまとうようになります。二人で茶店に上がると、なぜか女中が3人分のお茶を並べたりします。聞くとさっきもう一人の女の人が入ってこられたでしょうと、ぞーっとする話。そんなこんなで、二人して生まれた村へ帰ろうとしますが、途中で道を聞いたのが、坊主、かさねが淵を通るといいでしょうって教えられてそこへいくと、女の幽霊、(すでに顔半分が崩れて、目が下のほうについている)が現れたんで、切ってみたら一緒に逃げた女の子だった。

とそこに現れた町での知り合いのチンピラ武士の丹波哲郎、懐の金を狙って待っていたらしく、切りかかってきます。あえなく、武家の子孫は殺されてしまいます。と、今度は丹波哲郎におそいかかる幽霊、フィルム止めての二重撮りで、切ったら卒塔婆だったり石だったりして、さいごは坊主の幽霊に池の中に引き釣りこまれて、杭に手が残っていたのですがそれも力尽きて・・・・・・。って、よく考えると丹波哲郎ってのろいに関係ないじゃん(笑)


 「そーいえば、なんでこんな話を書かないんですか」と、いーの先生、「だって因果応報に頼ると小説家として面白くないでしょう」と御大。
あと、この前のライブで獏先生がこられたとき、それまでは舞台でほとんど喋らなかったのに、夢野まりあさんがきたとたん、そっちのほうばかり見てて急に饒舌になった、と憮然とする獏さんファンの外谷さん。そーいえば、獏先生の衣装、NHKでみたのとおなじだったそうです(笑)夢野まりあさんについてはこちらを見てね

赤影の人死んじゃいましたね、の話。御大は赤影はあんまり見てなかったそうです。

怪談本所七不思議 新東宝 1957.07.10 55分 白黒
監督 ................  加戸野五郎

配役    
小宮山左膳 ................  林寛
小宮山弓之助 ................  明智十三郎
小宮山権九郎 ................  天知茂
おさわ ................  山下明子
八重 ................  松浦浪路
娘になった長兵衛狸 ................  橘美千子
竜海和尚 ................  菊地双三郎


この話はホラーといっても活劇も入ったユーモアホラーもの、いい息抜きになりました。
あるとき猟師に捕まっていた狸を金子を出して助けた小宮山左膳と息子の弓之助 というお侍がいました、逃がされた狸は、娘の姿になってお辞儀をして去って行きましたとさ。
さてその左膳の後妻は甥の権九郎(今回は悪役の天知茂)と通じて左膳の殺害をたくらむ、あわれ左膳は殺されてしまい、財産がはいると思われたが、旅に出ていた息子の弓之助が無事に帰ってくる。じつはその弓之助は、狸がばけたものだったんですね。

権九郎は手下を使ったりして、殺そうとするんですが、そこは妖怪、刺しても元気で帰ってきます。ごうをにやして、和尚に頼んでお祓いをしたら妖怪だから苦しみだす狸さん。最後、本物の息子が帰ってきて、権九郎一派と戦うんですが、狸が助けているので、一本足の傘のお化けが出たり、一つ目小僧がでたり、ちゃんちゃんばらばらの軽い音楽もあって、みてて大笑いしました(^o^)
最後はめでたしめでたしの大団円

おそらくは、ライバル会社の大映のドル箱、日本のミュージカル映画の狸御殿シリーズもちょっと意識してるかも。
狸御殿シリーズについて詳しいサイトはこちら


 西部劇と時代劇どちらが好きですかといわれると、どちらも好きだけどやっぱりウェスタンの方が好きかなという御大

あと、くちゅるー関係の某作家さんの・・・・は割愛

ということで、ここでいったん休憩にはいります。皆さんトイレやらにわらわらと散っていきます。



そうそう、休憩中に三松純子さんって、初期のライブによく来られてたファンのかたが
あがってました。今は大学生しながら女優業もしているとか?
こまかいところは、こちらのページでね
あ、、飯野先生がおどったら、なんかノバウサギみたいねぇといわれてました。

さてと、一息入れて、後半戦突入

牡丹灯篭 TV版
怪談シリーズ(1972年製作/全10話) 
「怪談 牡丹燈籠」 出演:田村亮/高田美和/垂水悟郎 ほか


四谷怪談と並んで古典ともいえる牡丹灯篭ですが、一応解説して置きましょう
1時間番組ということで中身はわりと詰まってます。とある見世物小屋に若侍が入ってきます。そこの主人と隣の家で知り合いらしい。で、帰った後に、小屋から若い女性と、髪を下ろした少女がでてきます。おっかしいなぁ、あんな客入れたっけと不思議がる小屋の連中。

そのごしばらくして雨の日だったか、若侍の家の前で若い女性が調子を悪くしているらしい(?)侍さんは、それは大変と、いきなり布団引いて、女性を中に入れます。で、最終的には蚊帳をつった布団の中で、ごにょごにょしちゃうわけですね。その後の言葉が蚊帳の外でがくっとうなだれて「私はどうかしていたんです。」と懺悔しています。(男の言い訳はこれだねぇと某先生) その後、付き合い始めて、毎夜のようにだっこしてるわけですが、よこの小屋の主人が夜中の物音にきずいて壁の穴から覗いてみると、侍と抱き合ってたのは青い顔をした死人でした(高田美和はお嬢様女優だから髑髏にしなかったんでしょうと御大)

そんなこんなでお祓いする事にして、長屋の入り口にえらい坊さんのお札を貼られます。当然入れなくなった幽霊は、札をはがしてほしいんで隣の小屋の主人にせまります。
で、つれていた少女の正体は実は怖い顔した老婆だったんですね。で主人は思い出しました。ずいぶん前、若い女に乱暴してその女が自殺してしまったことを。

ばあさんに責められて、主人は梯子?にのぼってお札をはがします。そのあと死んじゃったのかな。お侍さんは、幽霊に導かれて、棺おけ(横に二人で寝られるくらいおっきい)の中に一緒にはいってふたをばたんと閉めて話は終わり〜〜

調べてみると高田美和って『怪奇ロマン劇場 牡丹灯籠 前後編』昭和44年でも牡丹灯篭をしてますから、なれたものなのかな、このときは髑髏で抱き合ったシーンあったそうです。

さてあと二つ

怪談番町皿屋敷 東映 1957.07.13 白黒 東映スコープ
監督 ................  河野寿一
配役    
青山播磨 ................  東千代之介
お菊 ................  美空ひばり
水野十郎左衛門 ................  津村礼司
酒井信濃守 ................  矢奈木邦二郎
春木文左衛門 ................  明石潮


これも怪奇ものの定番、お菊さんの皿の話。大歌手の美空ひばりと東千代の介のコンビですから、なかなか見せます。美空ひばりの演技もなかなかのもの
千代の介、扮する、青山播磨は、屋敷の腰元のお菊を気に入っているが、身分違いを気にしてお菊は受け入れようとしない。で、受け入れようとしたころ、播磨は
家のために重役の娘と婚約してしまう。結納の家宝の皿を見せられたお菊は、逆上して一枚割ってしまう。

その後、お菊は一緒になれないならせめて播磨に切られたいとおもった けど、煮え切らない播磨の前でまた皿を一枚わっちゃう。さすがに切られて(どこを?)ぐるぐる回って井戸に落ちちゃいます。その後、重役との結婚は破談、毎夜のようにお菊の幽霊が現れる(なぜか皿は数えない?)ので、播磨はすっかり酒びたりの日々に・・・・。
町奴とけんかして、ぼろぼろに切られた播磨はお菊の井戸めざして這っていく。と、その播磨の体から霊が抜け出して、現れたお菊の霊と手に手をとってラブラブで消えていく〜〜〜・

って、ちょっとまった、映像ではまだ井戸へめざして這っていくぼろぼろの姿も写ってるんですけど、まだ生きてるのに霊(・_・?)ハテ 
「あれはきっと生霊でしょ」と菊地先生 にゃるほど〜〜ってどっか変です(笑)


ここでは、外谷さんのトーク炸裂「皿と女だったら、やっぱり女でしょ。ねぇ。」「皿に負けるような女じゃ駄目よ」「おばけになって出てきても恋人がきたんなら、お前よく来たなと一言いってもいいんじゃない」
はぁ〜、ごもっともでございます。横の嫁がおばけになっても会いにきてくれる?とかいってました(^-^;
そういや、遠距離で北海道と往復しているときは、飛行機が落ちてもゾンビになって会いに来てといわれてました。

さてと、これが最後の一本

女吸血鬼 新東宝 1959.03.07 78分 白黒 新東宝スコープ
製作 ................  大蔵貢
監督 ................  中川信夫

配役    
大木民夫 ................  和田桂之助
松村重勝 ................  中村虎彦
松村美和子 ................  三原葉子
松村伊都子 ................  池内淳子
竹中信敬 ................  天知茂
老婆 ................  五月藤江

とある豪邸ではお嬢様の伊都子の誕生日が行われていた。とそこへ、ひたひたと歩いて帰ってくる足音、でかえってきた人間の顔を見た執事はおどろきます。何年も前に行方不明になったこの屋敷の奥様、美和子が、当時の若い姿のまんまで帰ってきたのでした。
実はこれは吸血鬼の竹中の仕業で、また美和子を狙ってくる。この竹中(天知茂)というのは隠れキリシタンの天草四郎の娘に仕えていた男で、娘が死ぬときに血を吸って吸血鬼として生きることになったらしい。しかも、そのとき月がでていたので、月が出ると変身して狂うという、やっかいな吸血鬼(狼男じゃないんか(^-^;)

たとえば、普段はシルクハットにサングラスでかっこよく夜の盛り場に現れても(まるでタモリ?)、月が出ると毛深く爪が伸びた姿になって、手当たり次第に女性を見つけちゃあ、噛んで血をすうってことをやってしまいます。キス魔ですか(笑) ご丁寧に酒場に入っても手下が窓を割って「あ、月が・・・」と変身したりして・・・。

こんなキス魔はほっておけないので、警察も動き出して、島原の火山の奥にある地下基地?に突入します。しかし、なんか溶岩ドームみたいなところに出入りしてましたが、あぶないだろう(^-^;

実はこの吸血鬼太陽の光もへーきで、マントにサングラスであらわれたりして(苦笑)、地下基地では、美和子がすでに蝋人形みたいに固められちゃったり、何でも溶かす溶岩?(水たまりにしか見えん)があったり、逆回して階段を飛び上がってみたり、マントを翻して大激闘をくりひろげるわけですが、宝を取りに来たこそどろ?が屋根を突き破って、またまた月が見えたことで、変になって滅びちゃいます。
というような話、で、この話のどこに女吸血鬼がでてくるんでしょうねぇ?

ポスター変身画像などはこの方のページでどうぞ
この地下基地のセット、もしかして、宇津井健のスーパージャイアンツシリーズでも使ってるような気がするなぁ(同じ新東宝)次回のSF特集で出たりして(笑)


やっぱなにやってるんでしょうってのが多かったですね。手下の老婆が出てきて、にーっと笑うだけでさがっていくのはいったいなんでしょう
日本で吸血鬼物作ろうとすると、どうしてもこうなっちゃいますねぇ、と菊地先生

さてと、時間も押し迫ってきて、質問コーナーなんだけどあんまり覚えてないなぁ。
闇の恋歌はだいぶ前に50枚は書かれたそうで、いまの雑誌の仕事が終わったらかかるそうです。

小説ノンの魔界都市ものが止まっちゃうことはないそうです。ただ、しばらくメフィストものを書いてないのでもしかしたらそっちが先になるかも。まだわからないけど、中国じゃなくって西洋の吸血鬼が出てくる可能性も?
(横から、「メフィストって俺のこと?」 といーの先生、覚えてますよぉ、いーのメフィストの姿は)

それと、ハリウッドから作品の実写化のおさそいはあるそうですが、なかなか決めかねているとか。
実際あちらの映画界では日本のアニメや原作をぱくるのは日常茶飯事で、さきにぱくったもん勝ちみたいなところがあって、だから結論を急ぐそうです。

印象に残った映画という質問には、多すぎてわかりませんとのこと

あと小説の書き方の話、アマチュアの悪い癖は、書いていて苦しくなると手を抜いちゃうというのがあって、本当は苦しいところほどちゃんと下調べしたりしてかかなきゃいけないそうです。(どのへんの話だっけ?)



そんなこんなで、今回のライブも無事終わりましたね、いつもより恐怖度は高かったように思います。

ご挨拶して、外に出ると帝都はもう朝、もう一軒親戚も回らなくっちゃいけなかったので、今回は早々にホテルに引き上げました。
また9月に会いましょうねぇ皆様(^-^)/ ヨロシク 

他のライブレポは うちとレポの速さを競っている(なんでだろう?(笑))
たかきちゃんのページ ファルコンツリー のイベントコーナーでも読むことができますよ。
こっちのほうが怖いかも

配役その他は 日本映画データベースを参考にさせていただきました。
注)なお、このページのレポは軽いメモは取っているものの、ほとんど記憶だけで書いてますので、記憶違いやニュアンスの違いはご容赦ください。楽しい雰囲気をくみ取っていただければ幸いです。(文責 劉貴)