9月22日新宿、「幻想音楽劇」
●トップに戻る ●レポのページに戻る



大阪を出たのが午前11時40分の、中央道昼特急の高速バス、約8時間のバスの旅になります。高速バスには東海道と中央道がありまして、今までの経験でいうと東海道の方があちこち混むので遅れやすいです。一度行き帰りで3時間以上遅れたのでそれからは中央道を使ってます。

長々とバスに乗ってやられながら、新宿に定刻の8時すぎに到着。歌舞伎町でかるく食事をしてからいつものネカフェで時間を潰してからマクドナルドに、。常連さんがたとうだうだしながら11時もすぎたのでロフトプラスワンに向かいます。

前で話していると、店員さんが看板を代えに来ました。




地下の階段で30分弱待ったところで開場。今回は動画のテストも兼ねているのでカメラの置きやすいところに陣取る。人数は結構少なめで40人くらいだったかな。

いつものように、斉藤さんが出てきてからお三方の登場です。
今日は誕生日ということで、花束の贈呈がありました。

ご挨拶が終わってからの映画の進捗状況の話は動画を見てください(^−^)

左より、菊地先生、外谷善子さん、飯野文彦先生です。




どちらもいまだ交渉中ということらしいです。はたしていつになるんでしょうね〜。

さて今日の映画です。
ミュージカルということで
「オズの魔法使い」「赤い靴」「ブリガドーン」「オペラ座の怪人」最初の3つは古い映画、最後のだけは一番新しいやつです。

オズの魔法使い

オズの魔法使いでは主役は最初当時最高の子役シャーリーテンプルに頼んだけど断られてジュディガーランドになって大成功したという話から、結局いくつだったかという話で、10歳だとか15だとか20はとうにすぎているともめていました。(調べてみたらその当時は16歳だったそうです。)それに付随して、子役で大成するとあと麻薬やったりするというお話。菊地先生は親が頼っちゃうから駄目だとおっしゃってました。「ホームアローン」のマコーレカルキンなんかがいい例ですね。ジュディガーランドは最後睡眠薬の飲み過ぎで死んじゃいます。娘がライザミネリなんですけど、これも最近でないですね。

あと、登場するライオンにいーの先生が似てるって話でひとしきり。
映画をかけながら進めるときはこういう感じでやってます。




(調べてみたら、昔のディズニーランドという番組では、未来の国、冒険の国、開拓の国、お伽の国 だそうです。私も見てましたが忘れてました)

これはアメリカ人にとっては国民的映画で、外谷さんのお店(15周年だそうです)で外人さんがくるとオーバーザレインボーをカラオケで歌うことがあるそうですね。

蛇足ながら、大阪のユニバーサルスタジオじゃ、オズの魔法使いが専制君主で、西の魔女は圧政の犠牲者のようなウィケッドというミュージカルをやってます。

赤い靴




次が「赤い靴」これはイギリス映画で赤い靴を履いたばかりに、踊り続けなければ行けないというアンデルセン童話を元にした作品でかなりくらいです。
終盤、幻想的なシーンが続くのですが、二人の恋人の間で悩んだヒロインは赤い靴を履いたまま列車に飛び込んでしまうのです。ちゃんと自分でバレーをモイラ・シアラーがやっているのはすごいと言っておられました。そのご、「血を吸うカメラ」などの出演もあると。赤い靴は先生にとってはモンブラン(万年筆)ですねぇ、と飯野先生。ずっと書き続けなくてはならないという宿命を持っているという意味だそうです、いいこといいますね。



逆にわるいこと。この映画のラストで興行師が大観客の前でヒロインがもう踊れません(死んだ)死にました、と言うシーンがあるのですが、これにならって、10月のライブでは菊地先生は死にました〜ってやりたいって・・・・うーんこれはちょっと縁起でもないですよ(^_^;)




で、例によって映画とまるっきり関係ない話も連発します。飯野先生はこんど週刊アスキーで連載されるそうです。狗神の板東眞砂子の子猫殺しの話しもあったし、ゲラを読まないでいたら、後で話がちぐはぐになったとか、ハヤカワの編集にはすごいやつがいて、読めないところは飛ばしちゃうという話。まあ菊地先生の原稿は何回も拝見してますが、「菊地コード」といっていいほど難解です(笑)慣れてくるとなんとなく流れで読むことが出来ますよ。

「雨の町」の話でSFXの話で制作費が五千万じゃあんなものでしょうと菊地先生。ちなみにDVDは特典無しのを一枚しかくれなかったそうです。あと内田春菊さんの話もあれこれ。映画には出てますが実際にあったことはないそうです。マンガは南君の恋人とか読んだそうですね。

小説nonの魔界都市ブルースの挿絵が変わったという話し。小畑健さんってこのまえ銃刀剣法違反で捕まったかたですねぇ。までも全長8センチの刃物で逮捕するってのもなんとなく釈然としません。前は8センチ以下だったら飛行機にも乗れたんですけどね〜。御大の感想はというとすごいというより可愛いせつらくんですね〜と言っていました。今回より魔界都市ブルースの挿絵は小畑健さんにかわるそうです。皆様よろしくとのことでした。



小説nonのはこういう感じ。さっきちらっと2ちゃんを見たら、絵師の変更に関してはいろいろと意見があるようです。

あと古い俳優さんや女優さんの話で、シャーリーテンプルとか、トレーシーローズ、高田美和とか知ってますかと菊地先生にふられるんですが、手を挙げるのは私とか某怪奇男爵さんとかばかりでして・・・・まあ、50代って、会場ではひょっとして菊地先生と外谷さんと私くらいなのかなぁ。その辺でちょっとジェネレーションギャップがあるのかもしれません(苦笑)

ブリガドーン

100年に一度だけ現れる村に迷い込んだ青年と村の少女の恋を描いた映画。

菊地先生によりますと、この映画の紹介はほとんど全部魔女の呪いで村が隠れているようなことを書いてあるのですが、実は魔女の呪いじゃなくって、呪いを避けるために神様がずっと姿を消しているようにしてくれたという話しだそうです。だから100年消えているのに魔女は全然関係ないそうです。

さて、この映画の間は映画ほったらかしで色んな話に脱線します。

子供の頃は夢があったのにどうしてそうなっちゃったんですか?と いーの先生

そこから絵とは絵本の話になって「ニャンコ戦争へ行く」の話へ

小説と絵本の書き方には違いはないそうです。ただ先生が書いて欲しいシーンと絵が描きたい人が書きたいシーンは違うそうで、そのへんで絵描きさんといろいろ折衝があったとか。

この本だと、ニャンコが戦争に行ったシーンとか、捕虜収容所に行ったシーンとか一杯書いてこられたそうです。でもそれを出してしまうとすごく暗い話になってしまうからあえて切ったそうです。


宮部みゆきさん山村教室から出た人で、こんな可愛いのがどんな小説描くかと思っていたあららららら・(菊地)
宮部さん、かわいいんだよねぇ。(飯野先生)
小説の練習するにはうまい人の文章を模写するのは一番近道なんですよ。でもやばいと影響を受けてしまう(菊地)

なぜかネットの話しで、ネットで発表すると、改ざんするやつがいて危ないんですよ、と飯野先生

ネットでパピヨン(いやパピレスですけど)というネット書店があって、ここで立ち読みといって最初の部分がよめますけど
最初の方改ざんするやつがいるんだとか、こわいですねぇ。

といつのまにか話が進んで、消えた田舎の村から男が都会の忙しい生活に戻っている・

俺は絶対ニューヨークの生活の方が楽しいと思う。前にイギリスのブロンテ姉妹の故郷に行ったんですよ。ほんとなんにもないヒースの荒野だけだった。(菊地)
(注 ブロンテ姉妹、「嵐が丘」の作者)

だからヒースクリフなのよね、(外谷さん)
あんなところにいたら、時間潰すのに小説書くしかないんだろうなと思った(菊地)
だってキングだって田舎だよね。(飯野先生)

さて映画の方はクライマックス、消えた村の場所に男があきらめて座っています。と、音楽が聞こえてきて村が蘇ります。

菊地先生はこの結末がよっぽどおきらいなのか。

あーつまらない、ほーらつまらない、こんな事書いてみろ、すぐボツだよ、こんなの映画だから許されるんですね。と、ずっと言っておられました(笑)

映画の方はヒロインが出てきて二人で抱き合う前で終わり


オペラ座の怪人
これだけは新しい作品で、不思議なことになぜかとっても誉めておられます(笑)

名曲というのは一本の映画の中で多くて2曲しか残りません。 この映画はいい曲ばっかりですね。カラオケに行くと3曲くらい入ってますからわかります。
ロイドウェバーが3オクターブの声が出せるソプラノ歌手のサラブライトマンを奥さんにしちゃったために作った曲が多いんです
(注 今は別れている)

撮影はブロードウェイでやっったけど、これだけはロンドンキャストでやった映画、ロンドン版の吹き替えサラブライトマン版を聞いてしまうと他は聴けなくなるそうです。

この映画はバットマンで評判を落とした監督ですが別人のようにうまかったとか。脚色がうまいんで3〜4回見られたそうです。

あと本当の舞台を厚生年金で見に行った時のこと。一幕終わったら、怪人役がオーケストラボックスのところにふっと落ちていった。わーともぎゃーともやってないし声も出さないから菊地先生はてっきりパフォーマンスかと思っていたら、しばらくして主演男優が負傷したので代役を立てますとアナウンスがあったとか、うーん(^_^;)



出だしのシャンデリアが持ち上がって全盛期のオペラ座が蘇るシーンがよかったそうです。
他だとタイタニックので船が綺麗になるシーン、ああいう過去が蘇るシーンがお好きだそうです。

文章にすると映画には勝てない、勝てないんだけどどうしたら勝てるかと模索するわけ(菊地)

あとは舞台裏のごたごたした猥雑さもお好きだとか。
そうそうオペラ座が出している、オペラ座の小道具や衣装の本を買われたそうで、お値段がなんと30万円。いや資料としてもすごいんでしょうけど、値段もすごいなぁ

この映画悪役は出るんだけど、基本的に同情すべき人ばっかりでわるいやつが一人もいない。だから妙に後味がいいんだよね、と菊地先生

訳がねぇ、映画とビデオとDVDが違いますね。昔の映画の字幕はいい訳が多くってね。訳は正しけりゃいいってものじゃないです。そりゃ正確じゃなきゃいけない、いけないんだけど、ニュアンスとか空気とかを伝えなくちゃ駄目です。昔「アルカポネ(のような男)」を字幕でやったらわからないから「清水の次郎長のような男に変えたことがあるんです。と菊地先生

あと城の中とか地下道の中とか、意味もなく船に乗ったりのシーンも大好きだそうです。

この怪人もっとみた目にも醜くないと駄目なんだよね。(外谷さん)

いい男じゃなくって、けっこう脂ぎってるんだよ、もうちょっと繊細な感じの方がよかったな(菊地)



(菊地先生がいうところのあぶらぎった怪人、元合唱部の相方に言わせると怪人が一番歌が下手らしい)

なんでこんなにロマンチックなの?(飯野)
今回のテーマがあってるんじゃない。(菊地)

だから小説を書いて金を儲けるってのは別の話。俺は短編作家になりたかったんですよ。短編作家になって、洒落た短編をかいて、でもそういう時代じゃなかった。だから長編を書いている。
ブラッドベリとかスタージョンみたいな短編を書けたらいいけど、なかなかそういうわけにはいかない。そういう意味で異形コレクション(井上雅彦さん編集)はいい機会を与えてくれたと思いますよ。だって短編のオファーなんて来ないんだから
。と菊地先生

このへんで飯野先生、緊張の糸が切れたのか、止まりかけです。

すいませんもう一本下さい、2本飲んじゃったよ〜って、今まで見た中でもすごく飲んでいるですね。いつも素朴に疑問に思うのは、どうやってお家まで帰ってるんでしょう?。


この動画は最後の質問コーナーの一部です。Dの書き下ろしはうまくいけば来月あがるかも〜

質問が終わって今回は終了です、サインをいただいてから外に出て、出待ち、あぶなそうだった飯野先生もわりとしっかりした足取りで帰って行かれました。しかし、みんなの前で酔っぱらえるというのはある意味とっても幸せなことだなぁと思います。ただ、お体気をつけてくださいね。

なお。お三方には動画をあげても構わないと直接お許しはいただいております。
文章でいくら書いてみても、実際にどういう感じでやっているのかわかりにくいと思いますので、ほんの数分間ですが、動画でアットホームな雰囲気を感じていただければ嬉しいです。もし興味がわいたらぜひ一度参加してみてくださいね。(文責 劉貴)