マニュアルのバルタイの図がわかりにくかったので作り直しました。バルブの開閉は白/黒で現しています。圧縮上死点は黒丸の部分を指します。排気上死点はその上の『排気から吸気に変わる』部分のことです。
前ページで記したすべてのバルブがフリーになる部分とは両バルブがCLOSE(つまり黒)していればよいのです。180°クランクでは図と同じ行程がLRで180°ずれるということですから、この図の黒部分と図を180°回転させたものの黒部分の重なる部分にあわせればいいのです。すべてのバルブがフリーになる部分は圧縮上死点から30°進んだところから150°進んだところまでです。真ん中をとって圧縮上死点から90°進んだ辺りが無難です。ここに合わせてカムシャフトを入れればすんなり入ります。

ここからは雑談です。
マニュアルには点火時期は上死点前40°から11°までの間でおこなわれるとあります。一般 的に点火時期が遅いとトルクがあるけど高回転が伸びない低中速エンジンに、逆に点火時期が早いと最高速の出るよく回るエンジンになると言われます。もちろん大幅に狂ってしまうとエンジンが始動できなかったり、ノッキングなどの症状が出て最悪エンジンを壊してしまいます。点火時期を進めるといっても2〜4°位 です。これは一般論ですからCBで試してみて壊れたって責任はとれませんのであしからず。
進めた場合にはハイオクが有効といわれます。高回転エンジンにハイオクが有効と言われるのは、最も高率良く爆発力を得ることができる上死点から10°進んだ位 置で瞬間的に爆発するためです。一概にそうとは限りませんが、ダラダラと連続して爆発するガソリンでは効率が悪いのです。
高速と低速では爆発の広がりとピストンスピードの関係が全く違うため、点火時期は理想的には常に変化しなければならないということですが、CBにはスパークアドバンサーしかついていません。(昔のバイクは定番!機械らしくて僕は好きですよ)これはエンジン0回転から1500〜2100回転のどこかまでは上死点前11°で、1500〜2100回転のどこかから開き始め、3500〜3900回転のどこかで開ききります。(この間は11〜40°の間で変化します)それ以上の回転では上死点前40°に変化するというものです。ほとんど2種類の進角しか持ちません。
6000回転くらいから調子よく回りはじめるエンジン特性を考えると40°というのは4〜6000回転までの間は点火時期が早すぎてつらいのではないでしょうか!?CB350では5000回転付近がはっきりとしたトルクの谷間になっているし、250でも5000回転以降からトルクが上がり始めるし。 以上のことから勝手な考察をしてみると、データ通りの完調CBならハイオクを入れれば5000回転付近のトルクの谷間が無くなるのではないでしょうか?あくまで紙の上での話ですが・・・間違っていたらごめんなさい