バイアルス TL125S


このバイアルスだけは、倒しても傷つけてもいいからガンガン遊ぼうと思っていたのに、『どんな作りなのだろう?』とバラし始めたら、もう止まりません・・・・・あぁ、また・・・・・肩の力を抜いてお金をかけずにプチレストアしていこうと思います。
自走して現地に着いたらトライアルしちゃおうというコンセプト(?)で作られただけあって、作りがとってもシンプルにできています。不必要なモノが付いてないってことは、こんなにも美しいのかと思わせてくれます。

もちろん、エンジン快調ですから、空き地でトライアルごっこなんかして、少しは乗って楽しみましたヨ。
眺めていたら、ここをこうしたい、あそこをああしたいと考えが浮かんできました。至福の時間!!
ヘッドライト回り
トライアルス(当時はこう呼んでいたよう)走行のためにヘッドライト回りが簡単にガバッと取れちゃいます。メーターやホーン、ウインカーが一気にサヨナラです。いや、こんにちは。

塗装後の写真です。

ワイヤーハーネス側に付いていた特殊な形の『閉じるカプラカバー』が壊れていたので、大きめの汎用品をつけました。
洗濯バサミなどで口を閉じれば代用できるかな?

  いくら簡単に外せるといっても、ちょっと遊ぶだけのために外すことはほとんどないです。それさえも面 倒だということがよくわかりました。
テールライト回り
テールライト回りもやっぱりゴッソリと取れてしまいます。と言っても、6ミリボルトを3本とワイヤーハーネスの配線5本を抜かないとなりませんが。もっと簡単に工具無しで外せるようにしたいです。

はしゃぎすぎたのか(?)かなりヒシャゲてるナンバープレートブラケットは、木板にボルトで固定して力任せに叩いて修正しました。
裏側は錆ですごいのですが、表のメッキはポッテリと分厚くてサビのサの字も見当たりません。(いや、サの字くらいはあります)

赤枠の5本の端子の抜き差しが面倒そうなので、ここを一発で抜けるように小細工します。

市販の6Pカプラに置き換えました。一発で抜けます。

・・・と思ったら!
何故に最初から便利なカプラにしないのかと思ったら、カプラがフェンダーとフレームの隙間を通 らないんですネ!!
納得です・・・
サイドカバー
サイドカバー左側です。こちらは欠けも少なくいい感じ。
ヒビはプラリペアで補修。再塗装して使用する予定。
ステッカーは作りたいので今の内にスキャンしてサイズなどを計っておきます。
問題の右側です。元々付いていた物は前方に大きく欠けがあったので、オークションで購入。しかし梱包が悪かったか、運送会社が雑に扱ったのか、バラバラになって到着(大泣)
すったもんだがありましたが、結局お金は返金されブツも手許に残りました。
(実はラッキーかも?)

バラバラ事件のサイドカバーを見ていたら、FRPでリプロしてみようと心が決まりました。前々からFRPには興味があったので、調度良い機会ではありませんか! うんうん。
8分割された見るも無惨な体をプラリペアで大手術です。
しかし、プラリペアの威力は強烈です。予想外にしっかり復元されて、落としたくらいでは割れません。それどころか、接着部分以外が割れてしまいそうです。
FRPの元型になってもらうべく、傷や凹みをパテで修正します。FRPが抜きやすくするために、右サイドカバー下部にある穴もパテで埋めてしまいます。

その後、サフェーサーを吹き、2000番くらいのペーパーで研摩、ピカピカに。きれいになると、このまま使用したくなりますが、ググッとこらえて、心を鬼にして(おおげさ)元型になっていただきやす。
今回揃えた材料です。
●離型WAX
●離型剤PVA
●成形一般積層用ポリエステル樹脂(インパラ)
●FRP成形積層用ガラスマット#450
●純アセトン
●製品用ゲルコートホワイト
●スポイト
●硬化剤MEKPO
●ポリエステル離型テープ
●鉄ネジ型ローラー
●超miniスモールローラー
●FRP用刷毛
ちなみに、プラカップは溶けるのでNGです。 pp製のカップなら使えます。
元型に離型ワックスを数回塗込んだ後、離型剤PVAを刷毛で一回塗ります。完全に硬化したら、ゲルコートを厚めに刷毛塗り。それがゲル状になったらガラスマットを貼り込んでいきます。

ローラーにポリ樹脂を含ませてガラスマットを貼り、鉄ネジローラーでエア抜きのくり返し。

これガラスマット1枚目貼り込み後の写真です。サイドカバーの複雑な曲線になじませるのは、思ったよりも大変な作業でした。極端なR部分は貼る前にガラスマットをよくほぐしておくと良いようです。 (手でちぎる方が自然になじみますヨ)

ポリ樹脂がゲル化したら次のガラスマットを重ねて貼るのですが、ポリ樹脂の硬化が早いので大急ぎの作業でした。二つ同時にやらなきゃよかった・・・・・!

余計な部分をグラインダーでカットして、フチなどをパテで補修してメス型の出来上がりです。しかし・・・グラインダーで削っていると息もできないくらいに粉が舞います。
何度でも再使用できる『型取りくん』を使って、ポッチ(凸 部分)を樹脂で抜きました。最後に接着させようと思っています。上の方はまだバリを削っていません。

3ミリのプラ板を切り出してポッチの固定用に使います。
スーパーXやプラリペアで固定します。

ガラス繊維を含まない樹脂だけでは、意外にモロいということを発見。
初めての本体製作は・・・焦りすぎて失敗。(使いますが)
ゲルコートがゲル状に固まるのを待てずに積層してしまったために、ゲルコート部が薄くなりすぎて所々ガラス繊維が見えてしまった。ガラスマット同志が密着していない箇所もある。

ま、パテ埋めして、サンドペーパーかけて塗装しますから大丈夫なんですが。しかし、FRPって手間がかかって大変な作業です。住宅街でグラインダーをウィンウィンいわせるのが申し訳なくて・・・・・

FRPとの戦いはまだまだ続く・・・・・
(ここからは引越してからの作業)

左側も製作。
一回目よりは大分ましにできました。
暑い日に日なたで作業してたら、硬化が早くて大慌てでの貼り込みになってしまった!

ゲルコートの扱いが難しい。硬化は夏で3〜4時間、冬だと6時間以上かかることもある。
ゲルコートとFRPの間に空気の層ができることがある。こうなってしまうとその部分は弱いので、ゲルコートを割ってはがしてプラリペアなんかを流し込んで対処しています。

ゲルコート+ガラスマット(#450)2層。
固定用のポッチも付けての重量は168gでした。

純正品も測ってみたら、同じく168g!

実物をスキャンしてIllustratorで製作してみました。ズレなども正確に再現しちゃった! 水色は暫定です。
シルバーで塗って、お安い自作ステッカーを貼って出来上がりです。あれ? プリンターの調子が悪くて色が淡いなぁ。
ポッチを本体にしっかり固定しないとすぐにもげてしまいます。
フェンダー
  ついでだから前後フェンダーもリプロしちゃいましょう。
・・・と思いましたが、他にリプロしたいものが出てきたので、またいつか!
   
マフラー
エキゾーストパイプとマフラーです。
TL125Sでも車番1016871まではアレスター(消音器みたいな筒!)無し、1016872以降はアレスター付きとなっています。
アレスター自体が結構な重量なので、無しのマフラーに変えたいです。錆もすごいことですし。

アレスターなしのマフラーに交換です。

このおむすびが結構重いのだ!

タンク
元はこんなでした。
マリアナブルーメタリックは色褪せて、マリアナ海溝に深く沈めて引き上げたようにキズと凹み多数です。

メタリックの輝きは飛んでいますが、青とも緑とも言えない、何とも美しい色をしています。
本当は、この色を再現したいのですが、メタリックが入っているので自家塗装では無理です。もっとも安く、手軽に塗れるシャイニーオレンジにします。
今回初めてシルバーメタリックの塗料を使ったのですが、難しさに閉口です。スプレー缶 と塗装面の角度や距離などが変わると色味が変わってしまうのです。一見わからずとも、光を当てるとはっきりとムラに見えます。調べてみると『シルバー塗装はプロでも気合いが入る!』とありました。

しかもシルバーを塗ったら、上からクリアを塗らなければなりません。薄く適当にクリアを吹いてマスキングしたら、マスキングと一緒にシルバーまでが剥がれてしまい、失敗!!
すべて剥がして、もう一度シルバーからやり直し・・・
左側の大きな凹みは記念として、そのままにして仕上げました。う〜ん、ウルトラマン! 125Sはラインが黒ですが、同色のK0やK2はまんま「帰ってきたウルトラマン」だよネ!
配線
タンクを外したら、もうエンジンとハーネスのみ! 楽勝

ワイヤーリングを忘れないために証拠写真を残しておきます。
シンプルなメインハーネス。これなら引き直してみようという気になりますネ。
取り外して洗ったワイヤーハーネス(A)です。
かなりきれいになったので、このまま使用しようかな。

イグニッションコイル。
ハイテンションコードは『助けてー!』というほどカッチンカチン!

油と砂ぼこりで真っ黒の耐熱ガラスチューブを新品に交換。真っ白で気持ち良いけど、浮いてるなぁ。見えない所だから良いかっ。気持ちの問題です!
ウインカーリレー
ウインカーが作動しないので、リレーを分解してみました。
バイメタル方式です。初めて見ました!

違う種類の金属を2枚張り合わせて、温度変化による膨張率の違いからスイッチングする機構です。
スイッチになるメタル部分を指で少し押してオフになりやすくしたのですが、数回点滅するのがやっと・・・しかも眠ってしまいそうな遅さだ・・・

風情さえ感じる遅さも悪くないけど、安定した点滅が欲しい。
結局、外観から浮かないように円筒型のリレーを買っちゃいました。MITSUBAではなく、MISUBAです。当り前だけど、作動性は良好です。