友達は大切にしませう

貴公は孤独を知っているだろうか?
友達のあるなしは、実はさほど関係ない。
恋人も、家族もだ。

まぁ、それすら無い人は殊更であるが。

孤独とは、心の内に生ずる物である。
どんな人と接していたとしても、
その者の心が充足されなければ、心の孤独は起こる。

むしろそういう場合、
人と接すると逆に孤独感は募るばかりである。

私は孤独だった。
今もそうかもしれないが、
それは認めたく無い事である。

私は高校の時、私の持つ信念が災いして、
結果的に留年してしまった。

高校自体好きでなかった私は、
一つ学年下の者と話す事等出来ず、
非常に孤立した存在となってしまった。

蔑まれたりはしない。
イジメなんかも受けはしない。
哀れみもされない。
そう、実に孤独な存在である。

私の母校で留年しながら卒業した者は、
過去数える程だという。
しかも進学を決定して卒業した者等は、
実に奇跡的な出来事なのである。
その辺りは誇れることだが、
それも我が信念の賜物であろう。

さて、話が逸れた。
孤独を味わうことは実に恐怖である。
慢性的ならともかく、水面に浮き沈みするように、
時々忘れた頃に心の底から這い上がってくるのである。
その度に私は泣きたい気分になるが、
涙などとうに枯れた。

癒されたいと思う。

だが、孤独な私は実に逞しく、ある意味高潔であった。
誰にも気を許さない故に、飢えた一匹狼のような暗い感情を湛えていた。
戻りたいとすら思うこともあるが、それはやはり無意味であるし、
戻ることも叶わぬだろう。

ま、なんだ。
友達は大切にしなさい。
俺もするYO!

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