ぽぷケット3合わせ「夢のクレヨン王国シリーズ・7」新刊
「BLUE FOREST」
イラスト:chagama・彩色:織夜
その内容を「KEY FLOWER」をごらんの皆様へ少しだけ見せちゃいます。
しっとりとした時間が流れる、気持ちの良い午後でした。
シルバー王女は、今日のおやつの時間を森の中で過ごすことにしました。城から十分ばかり歩くと敷地内に程良く整備された森があるのです。その名を「なつかしの森」といいました。
木の植え方は、規律正しくなく、いろんな種類の木々がバラバラに植えてありました。それは元々あった雑木林ではなく、もちろん城を建てた時に人の手で植えた物でしたが、当時の王様が
「森は雑多である方が美しい。」
と、わざと自然の人の手の入らない森をまねて、木を植え、決まった遊歩道以外は人が通れぬようにしたものなのです。
木がバラバラに植えてあるので、季節ごとにいろいろな発見があります。いつも何かの花が咲いているのを見つけられるし、春にはたくさんの若い緑の中に1本の桜の木を愛でることも出来ます。それは何か、たくさんの桜林の中でお花見するよりも、いっそう特別な思いが増し、しかも、周りの新緑の美しさも共に愛でることが出来るのです。夏には、いろいろな色の緑があることを全身で感じる事が出来るし、秋には木々によってそれぞれの時期、それぞれのタイミングで紅葉がはじまり、落ちていくのがわかります。
シルバー王女はそんな森の中が大好きで、よく森の中にテーブルを運ばせて、おやつをいただいたり、本を読んだりするのです。 この間はこの森でキラップ女史の授業がありました。今日はその時に出された問題を考えるためのお茶会なのです。
「木や花はどうして綺麗に花を咲かせたり、立派な実をつけることが出来るのでしょう。それを次までに考えてくるザマス。調べてもいいし、王女の考えを話してくださっても結構ザマス。」
前回の授業でキラップ女史は、シルバー王女にこう問いました。
それから、シルバー王女はずっと考えていました。しかし、うまく答えが出てきません。
そこで、お茶会と銘打って、アラエッサやストンストンの意見を聞いてみようと思ったのです。何しろ二人は旅のプロを名乗るぐらいですから、シルバー王女が知らないことも知っていますし、気兼ねせず話せるこのメンバーなら、話しているうちに、「ピッ」とひらめくかもしれません。
そうしてお茶会を始めたシルバー達ですが、そのお茶会は思いもかけず、波乱に満ちたものになります。
そして、また旅に出ることになるのですが・・。
では、ここからは、ストーリーに関わる台詞集です。これで内容を想像してみてくださいね。
「森は雑多である方が美しい。」(昔のクレヨン王国国王)
「どうして謝るの!?私を弱い物を見るような目で見ないで。クラウドのバカ!」
(シルバー王女)
『こいつは今までで一番大変な旅になるかも』(アラエッサ)
「めちゃくちゃなんだな・・。」(ストンストン)
『出来ればシルバーにかかる災難を、すべて自分に振り替えてかかればいいのに』(クラウド)
「この人が僕を救ってくれるの?」(謎の少年)
「そうですよ。ずっと待っていた甲斐がありましたね。とうとう来ます。何も知らずに。」(謎の司祭)
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さて・・シルバー王女は今度はどんな旅をするのでしょう。
それは彼女の自分探しの旅でもあるのです。
乞うご期待!!