あらすじナビ:トマトマト
ああ、世の中不況だねぇ。
買い物に行っても消費税が気になって、思い切った買い物ができやしないよ。
春って言ったって、春の味覚はまた高いしさ・・。
ツクシなんか私が子供のころはどこにでも生えてる平凡な草だったのに、
今じゃ、店先で売ってるんだからね・・。時代は変わったもんだよ。
シルバー王女達は死神のわび証文を手に入れるために
ツクシヶ原にやってきたんだよ。
「ツクシヶ原」
うわさには聞くけど、本当にツクシが見渡す限り生えているらしいよ。
それだけありゃあ、卵とじ・酢の物・何でも来いだね。
私の腕の見せ所だよ。
でもストンストンがツクシを採っていると、地面から不気味な声が・・。
よしとくれよ。わたしゃ、幽霊とかは嫌いなんだ。
「ツクシヶ原を荒らすのは、誰だーーー!!」
ひーーぃ。
シルバー王女達のいた地面が急に池に変わって、
3人は地下の河童の国へ、落ちたんだ。
落ちたところは「河童最高裁判所」。
よくサスペンスとかに出てくる、「被告人、前へ。」の場面とそっくりだよ。
ツクシヶ原を荒らしたものは一生牢獄暮らし!
判決はすぐに出て3人はパニックだよ。
そして、ツクシを取りまくっていた、ストンストンをせめたんだ。
まあ、気持ちは分かるけどね。
彼のせいで一生牢獄暮らしなんだから・・。
でも一つだけ、助かる方法があるみたいだよ。
格闘大会に出て優勝すること。
どうだろう。この3人じゃ無理だろうねぇ。
そこで、私達野菜の精が呼ばれたのさ。
トーフモンじいさんにホーレソレ。そして私だよ。
一番手はトーフモンじいさん。
昔取った杵柄と年の功で勝っとくれよ!
でも、いい線まで行ったけど、結局負けちゃった。
二番手はホーレソレ。
ホーレソレの相手は超2枚目だったから
ホーレソレはメロメロになって負けてしまった・・。
しょうがないね。私の出番だよ。
おばさんパワーをなめるんじゃないよ!
とやーーーーーっ!
しかし、反則負け。ルールは最初に説明してくれなきゃ困るじゃないか。
そしてシルバー王女達3人組で、1匹の河童の相手になったけど、
あえなく負け。
牢屋にぶち込まれた三人は、
それぞれの思いに心を沈ませていた。
シルバー王女の携帯もさすがに地下では使えなくて、
シルバー王女は急にホームシックに。
その時、窓の外から小さな鳴き声を王女は聞いたのさ。
それは月の子の鳴き声だった。
月の子は、空から落ちて帰れなくて泣いていたんだよ。
月の子とシルバー王女が話していると、
ストンストンが自分はシュウマイやハムになってもいいから、
もう一度試合をと河童の王様に直訴して
再試合となったらしい。
シルバー王女はびっくりしてストンストンを助けに行こうとする。
その時、月の子が聞いたのさ。
「ストンストンって誰?」
答えに詰まる王女・・。「クレヨン王国の家来で・・。」
でも言葉がうまく出てこない。家来という言葉では表しがたい
何かがあると王女も感じたんだね。
「友達?」
月の子の言葉に「そうよ!大事な友達!」と、
自分にとって、ストンストンやアラエッサが大事な存在と気付く王女。
うーん。いい話だねぇ。わたしゃ涙が出てきたよ。
月の子の力を借りて牢を抜け出し、試合会場へ。
ストンストンはふらふらになりながら、それでもがんばっていたよ。
ハッピーダンスのリズムに乗って、河童を油断させる。
それ、今だよ。ストンストンは、河童の頭に乗って、
皿を鼻息で乾かし始めた。
河童はこれはたまらんと降参。
3人は無罪放免となったよ。
おまけに月の子を助けていたことから、河童達に尊敬の眼差しで見られるように。
河童はその昔月の子を月に返したために
月からお礼として特別な力が授かったらしいよ。
それで月の子を大事にするんだね。
わび証文のことを聞くとそれはお月様にあげてしまったらしい。
シルバー王女達は月の子の背中に乗って
月へ向かうことにしたよ。
いいねぇ。今度は月旅行かい。
私も連れていっておくれよ。カメラ持っていって、
いっぱい写真を撮ってご近所の奥さんに
自慢するんだからさ!