・生年月日:1983年1月23日 |
父は財閥・御堂家の当主・拓磨。母は拓磨の秘書の一人であった千尋。 拓磨と千尋は恋に落ち、千尋は真冬を身ごもるが、そのときすでに拓磨は妻のある身だった。もっとも子供はいなかったので、拓磨は第一子の誕生を喜んだが、一族の反対を押し切ることはできず、認知に及ばなかった。結果、真冬は私生児となる。 千尋には豪邸と莫大な財産があてがわれ、御堂家に二度と近づかないことを約束させられた。 皮肉なことに、真冬誕生後、拓磨と妻の間には子宝が恵まれた。会ったことはないが、真冬には夏姫(なつき)・秋生(あきみ)・春菜(はるな)という三人の妹がいる。 父親はいなくとも、真冬は母の愛を一心に受けて育つ。もちろん父のことを千尋に尋ねたこともあったが、そうすると千尋が悲しそうな表情をするので、詮索しなくなった。早熟な子であったと云える。 ただし、考えまいとした父への感情はやがて反発に変わる。千尋が夜中、密かに涙する姿を見たせいもある。 その反発が決定的になるのが、真冬8歳のとき。元々体の弱かった千尋が倒れてしまう。幼い真冬は、寂しさこそが千尋を蝕んだと思い込む。そのとき、千尋の見舞いに訪れた拓磨。初めて会った父に、真冬は憎しみの言葉を投げつけ、二度と姿を見せるなと迫る。 拓磨が去ったあと、真冬は自分だけが母の支えになろうと決意する。その決意によって、自分自身を支えようとしたことには気づかずに。 そして、6年の月日が流れ、真冬は稲穂信という少年に出逢う――。 |
無意識に「誰かを大切に想うこと」を恐れているので、人とつきあうときはどうしても一線引いてしまう。人から干渉されることも、人に干渉することも嫌い。自分のことは結局、自分でどうにかするしかないと思っている。相談されたときも、「こうしろ」と云うのではなく、「自分はこうだから」という云い方をする。弱い部分を表に出さないこともあって、そうした考え方や態度が、時として彼女を傲慢に見せる。 ただし、厭世的な雰囲気は信と別れてから身に付いたもので、それまではわざと人を遠ざけるようなことはなかった。中学時代は部活動(陸上部)もしていたほど。有能で責任感も強いため、人望厚く、部長を務めた。 普段は感情を表さず物静かだが、ふとしたきっかけで激情を露わにする。どちらかといえば、そちらが彼女の本質。眠れる獅子。 信との別れを経て、「かけがえのないもの」について思い悩み、成長していく。 「逆境の中でこそ美しく咲く荒野の薔薇」 |
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ハスキーボイス。静かで落ち着いた話し方。感情が激したときも、無闇に叫んだりはしない。しかし、断定的でとりつく島がない場合も。 ちなみに二人称が「あんた」になるのは、よほど近しい相手か、感情が乱れているときだけ。普通は「あなた」。一人称は「私」。 CVイメージ:野田順子 「私は猫の代わりじゃないわよ」 「……なによ、それ」 「あなたには関係ない」 「あなたは、彼のなんなの?」 「……あんた、やっぱり勝手よ。全然変わってない」 「――二度と、逢わない」 |