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最近出版された本
注)あまりネタバレにならないように書いてます。


若きハヤトの旅 1



系統としては青い森の国とよく似た感じ

系統としては竹書房と喧嘩したのか、本を丸ごと引き上げた青い森の国に近い感じ。

どことはしれない国の村に深淵からの魚のような怪物が襲ってくる。ただヒントはないわけじゃないです。キュビットというのは長さの単位で、1キュビットがだいたい50センチなので2キュビットで1mと考えてよろしい。さてどこの国の長さの単位なんでしょう?

後半では村を抜けてつぎの村に、今度は空飛ぶ民族に、空飛ぶ怪物の村、まるでアバターの空の怪物が出てきた感じ。で最後の方にこの世界jは一体何だというのに気がつくわけですが、そのまんまだとそれで終わっちゃうので、出来ればもう一捻りほしいなぁと思ってしまった。

これは今も連載中でそのうち2巻目が出る予定。さて次回はどうなるのか


邪神金融道

復刊された妖神グルメと同様で、創土社さんのクトゥルーミュートスファイルの一環の本。

お話の方は、短編「サラ金からまいりました」の発展形とでも言うもので、CDW金融に勤める「おれ」が取り立てに回るわけですが、筋金入りの特撮マニアなもので、怪異現象を見てもそれをすべてトリックだと言い切ってしまうところが面白い。ついでに特撮映画うんちくが聞けるので映画好きの人には別の楽しみがあるでしょう。

筋の方はインスマウスの影とダンウィッチの怪がメインになってますね。ご本人も楽しんで書けたとおっしゃってました。

予定ですが、そのうち邪神漫遊記なるものも出るらしいですw。


魔界都市ブルース 恋獄の章



ブルースの短編集で、収録されているのは
明日の亡霊、再生譜、からくり病(やまい)、影人、波の音 の5編です。
明日の亡霊は、娘を捜すことを依頼されたせつらだが、魔導士がかかわってきて、しかもその娘は・・・というお話
再生譜は、生まれ変わってくるという約束をした娘を捜すせつらだったが・・・
からくり病は、自分の作った人形たちと暮らしている、人形師の老人が殺されたときに残った人形たちの取った行動は・・
影人は、自分の分身(ドッペルゲンガー)を見た人間は数日のうちに死ぬという、見た自分の分身を殺してほしいという依頼だったが・・・
波の音は、ひさしぶりのフライングダッチマンネタで、船長に拾われて海から帰った男の向かった先の故郷では・・・。

どれも、恋愛ネタが入っているので、恋獄の章と名付けられたのでしょう。からくり好きなので、個人的にはからくり病がお気に入り・


影恋

会社の同僚は旦那と死別したんですけど、それが幽霊になって取り憑いて家 に出没する。で好きになった男は何とか幽霊から救おうとするんですが・・・という話。ようするに男気スイッチが入ってしまったのでしょう。会社の同僚やら 上司やらも登場して、基本は会社の中の恋愛談のようなもの。

女の方は旦那に殉ずる気持ちでいるので、気持ちをなかなか変えてくれない。旦那の方は元売れない小説書きで、死んでからもパソコンで小説を書いて たりする。

その小説のおかげで後半はいろいろ騒ぎになるわけですが、ずっと半シリアスで来ていたので、ここで非現実になってしまうとリアル感がなくなる微 妙な展開ですね。読んだ方の感想を聞きたいですね。あんな事件の中心にいてその後静かに暮らせるものなんだろうか

全体に淡々とした話の進み方でアクションじゃなくて、背中の女房とか、時代物のホラー短編に近い文体。こちらは現代劇なんですけど。


魔界都市<J >

魔界都市から持ち去られた鎧を探すために長野県へやってきた屍さん、連れはメフィスト病院で入院させられていた錬金術師の銀城怪異。麝鏡市を支配する市長の麝鏡広重・悟親子から鎧を取り戻すことになる。

前半の方は魔界都市以外の人間や警察なんてほとんど雑魚扱い。ただ市長に組する魔導師 ミッテ・ヌーレンブルグ、(親戚)が登場して、鎧が本来の力を出し始めてからは雲行きがあやしくなってきます。銀城怪異は身体の組成を色んな物質に変化させることが出来る錬金術師。それと屍さんの愛用者の霊柩車、バットマンカーのように色んな仕掛けがあったことが発覚

それにしてもラストシーン、あれが出てくるとは・・・・。


牙一族の狩人 魔界都市 <新宿>

騙しやジョニー以来の十六夜京也くんものの魔界都市<新宿>
ひさしぶりの京也くんと黒メフィストのコンビ、細馬さんの魔界都市ハンター(コミック)のようにマイスイートハートと呼ぶわけじゃなりませんが、そこそこうまくいっているようです。今回は東北のどっかから魔界都市にやってきた牙一族、魔界都市に来たのは一族が絶えてしまうからで子孫を作りたいがため。

何人もいるけど実は生きているのは爺さんだけであとはその力で生きさせられている死人ばかり。クラスメイトが死んだために彼らに関わる京也くんですがというお話

あと脇役に水月豹馬の甥っ子という男が登場しますが豹男なのか不明。ラマさやかちゃんも登場、相変わらずの天然っぷりですが、酒乱の所も見たかった。

細馬さんでコミック化してくれてもいい感じでしょうね。

しかしエロのない魔界都市ものもたまに読むとほっとするのはなぜでしょう?ルーチンワークのように入ってるのには辟易しててたいてい読み飛ばしちゃいます、だいたい筋にほとんど関係ないし・・・・。


幕末屍軍団


幕末の新撰組、沖田総司が中心になる話で尊皇攘夷の世の中、幕府は薩長に対抗するために自分の軍に不死身のぞんびぃを投入する。しかし薩長も貿易商のグラバーから同じぞんびぃを輸入し、幕末にゾンビ戦争が始まろうとしていた。

時代だけに、新撰組の大物、強力な鎧になる竹細工を作る平賀源内の孫、いま旬の坂本龍馬など、道具立てには事欠きません。アクセントとして、普通に生活する死人として作られたお町という娘との恋愛がとてもいい感じでした。

参考文献の数がいままでのどの本よりも多かったです(笑)


魔界都市ブルース 魔法街戦譜


アイドルに送られた時価一億円のTバックのパンティを探す依頼を受けたせつらは魔法街の公安係のマッドハッターこと真純とコンビを組んで捜索を始めるのだが・・・。と、ターゲットがパンティをいう時点でなんとなく緊張感に欠けますが、魔法合戦の部分は良くできているのと真純ちゃんがなかなかキャラがたっていて面白かったですね。ただ帽子を使っていたのは最初の方だけだったような。キャラとしては惜しい、うん。

相手方の魔導師ローエングリンもそこそこの実力、ただ途中で何を目指しているのかよくわからなくなったようです。

パンティの方はあちこちを巡り巡ってオカマにはかれたりして最後はゆるゆるになったと思われます(笑)


バンパイヤハンターD4

たかきちゃん作画の4作目 死街譚
この前3を紹介したような気がするので早いですね。

原作通り、荒野を都市ごと移動しているというかさまよっている鋼鉄都市で吸血鬼が現れてDが介入するというお話。
最後の方には一作目に通じるシーンもあります。

次は北海魔行、たぶん2冊になるのかな


退魔針 紅虫魔殺行 6

小説の方ではずっと前に終わっていた、紅虫魔殺行の完結編
ワライガオを退治するために、大摩先生に鍼を習う紅虫くんはなかなかというかほとんどギャグですが、最後の切ない部分は綺麗に描かれていると思います。
なんとなくオールスター登場のようなシーンもありますが、何しに出てきたんだ>某二人組


エイリアン旋風譚

エイリアンの合本に付いていた、短編を集めたもの。内容の方は

鏡影の村、手招く依頼人、エイリアン憑依戦線、ゴーストタウンの血闘、食いしん坊、NY・ハッピー遁走曲(ニューヨークハッピーフーガ)
の6作で、ゴーストタウンの血闘のみが書き下ろしです。

全体に軽い話が多いんですが、軽く読めるのでかえってキャラクターのノリがいいときがありますね〜。


いつわりシャドー

魔界都市の外伝的なお話。いつわりとは本人と寸分違わないドッペルゲンガーのようなもので、それを作ることを生業としているいつわり屋が魔界都市には存在する。そのいつわり屋のところに、前に作ったいつわりが現れて殺された本体の復讐を頼んだことから話は始まります。

メフィスト先生のダミーのようなものなんでしょうけど、いくつも使うとピンチに陥ったとしても、またいつわりだろうと思ってしまうので、緊張感がそがれる部分があるのは残念。いつわりのいつわり、いつわりのいつわりのいつわり・・・・さてどこまで続くんでしょう(笑)


D−魔性馬車

おなじみのDです。
今回は発見された貴族の下僕が乗った馬車を守るというお話。最初の方は人間たちの活躍でDがちゃんと登場するのは約100ページも進んだあたりというのはちょっと変わったパターンかな。老貴族が美形の下僕に執着するあたりはなんとなく同性愛っぽいです。

今回は空中戦が多かったようです。最後の方の夢と現実が入り交じった闘いは、ちと難解。


ドクターメフィスト 若き魔導士

メフィストシリーズとしては4年ぶりになるんですね。

ある日新宿にやってきた、ファウスト魔法校の先輩6人と見習い魔道士フランツはドクターファウストの命を受けて、学校の第三の牢獄からの脱走者を追ってきた。トンブ、人形娘も巻き込んでの新宿での魔法戦争の結果はいかに?

というような筋でして、ファウスト先生もなんとなく設定が変わってきて、弟子を取っているのかと思っていたら、ホグワーツのような魔法学校を経営していたそうです。何千年もやっているそうですから、卒業生の数と言ったらどれくらいなんでしょう?

魔法戦争の部分は、今までと趣が違ってとても面白かったです。ハリポタあたりの魔法合戦のように映像化できたら楽しいでしょうね。デパートの闘いの部分、デパート、鏡、閉じこめられるというと、この前DVDになった「ミラーズ」というホラー映画を連想しますね。

それにしても、魔法学校を卒業して、医者はいいにしても保育園の園長とか、家政婦の派遣とか、薬局の親父とかになるのは、卒業した意味がないような。

人間界で魔法を使ったらだめと言うんだったら、高田馬場の魔法街はありえませんしね。さてさて。

あとがきより、黒衣の人の正体がいみふめいと編集さんにいわれたそうですが、むかし角川で出ていた時じゃなく、今は祥伝社から出ているので、名前を出さない意味があるのかなとは思いました。


RAPPA

前回賞金稼ぎたちが出てきた荒野から、機械のチーターがひっぱる列車に乗って機械の国に、そこには機械王、眼果二苦(メカニック)がいて、機械の支配に抵抗する人間のレジスタンスがいてという展開。

機械王を成敗して、次の旅に出ようかというところで終わりです。結局何もかもが謎のまんまで終わってるのすね。 
乱波というのは戦国時代の忍者の別称なんですが、この話では異世界から来た超人のような扱いなので、いわゆる転校生もののような設定も感じます。

ネタ的には広げていけば面白いと思うんですけど、終わったものはしかたがない。

この人、人物は手慣れていてとてもうまいと思うけど、メカや騎士がねぇ、なんだか立体感がないのでかっこわるく見えます。ラスボスのロボットくんは装甲騎兵ボトムスみたいな頭だし・・・。


ミーくんの番長日記

う〜〜ん、菊地先生にはわるいけど困っちゃった本ですね。巨体でけんかが強い学生が主人公というのはトレジャーキャッスルの系統であろうかと思います。今回はそれが異世界に行ってしまうわけですが、予言の書を書いたのがデブネ・トヤブで月刊トヤプーとか、女王が好きだった女にそっくりなので、読んでるうち にこれは内的世界なんだろうなとわかるわけですが・・・・。

うがった見方をすると、設定は永井豪の「手天童子」の逆バージョンって感じもします。手天童子の方は過去未来、色んな時間軸を移動した後、全体を うまくまとめていたんですが、こちらはちょっと楽屋落ちのような世界なのでいまいち感情移入が出来なかったのですね。チョーシャ王国って先生の故郷の銚子 ですよねぇ。

どういう読者層を狙っておられるのかわかりませんでした(?_?) 

あと、○ルトラマンネタ、20代半ばの読者にはまるっきりわからなかったそうです。


バンパイヤハンターD 3

Dのコミック化3作目、妖殺行です。アニメ作品から入ったかたは筋が違うと思うでしょうけど、川尻版ではなくこれが本来の話ですね。バルバロイの里の長がきこきこするものに乗ってたり、マシラが狼男だったりはしません。筋は原作に忠実、淫靡な部分は予想通りはぶいていたけど、それは正解でしょう。

えーと作画ですね。駒わりとか、作画の流れとか、最初の頃に比べてずいぶんとすっきりしてきましたね。長いお話をコミック一冊に収めるのにネームに相当苦労しているとは思いますが、どうしても話が駆け足でためがないのは気の毒なところ。絵には不満はないんだけど、ときどきもっと奥行きがほしいと思うところがありますね。

たかきちゃんにとっては、一番思い入れのある作品でしょうけど、次のも頑張ってください。北海魔行あたりになるともう一冊に収めるのはきついかな。


根無し草の伝説

 

最初は死愁記のような、異形コレクションの作品を集めたものかと思っていたら短編の撰集なのですね。

私のようにほとんどの本を持っている人間にはあまり必要のない本なのですが、トークライブの未発表原稿が載っているという、痛いところをついてくる本でもあります(苦笑) 

収録作品は
根無し草の伝説 指ごこち ディザスター・ガール 腹切り同心 甘い告白 サラ金からまいりました 城の住人 プロメテウスの蒼い火 以上
最後の二つが未発表分です。全体にちょっと前の作品が多いですね。

二つのファンクラブが協力とのことだそうです。どちらもクラブといいながらほとんど個人営業に近い点ははにているかも。


トレジャーキャッスル


講談社のミステリーランドの一冊
トレジャーハントのお話で、今は公園になっているお城の地下には、昔SM藩の若殿様、鞭丸君が作ったというからくり屋敷があって、莫大な隠し財宝が眠っている。その話に偶然関わることになった格闘技一家のおれ、とその友達たちの宝探しのどたばたアクション。設定が中学三年生なのでHなシーンは期待しても無理(笑) ジュブナイルといっていいでしょう。格闘のシーンもかなりあって、古武道の影夢流というのも出てきますが、ジルガのような超常的な設定はありません。

鞭丸君のイラスト、まるでスターウォーズのジャバ・ザ・ハットのようです。

舞台がS県SM市のSM藩の十万石のお城、さてどこなんでしょうね。埼玉県なら、忍城というお城があります。
細かいところまで、とても凝った装丁の本でした。


退魔針 紅虫魔殺行 5


シン・ヨンカン氏作画の、紅虫魔殺行の5巻目。小説の方ではもう終わってしまいましたが、コミックの方ではあと1巻で終わると思います。
ワライガオとの戦いの中でヒロインみどりもワライガオに取り憑かれてしまう。それを退治できるのは、退魔の技を持った退魔師だけ、ということで大摩先生が登場して紅虫に針を教えることになります。町中に針を刺して回ってる紅虫くんは、やっぱりギャグですか(?_?)

大摩先生も、十月真紀ちゃんも齋藤岬さんが書かれるのとずいぶんと違いますね、違いを楽しむのもまた一興。

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