BanGの風雨来記

BanGさん・作

二日目(2001/9/3)

その大半を移動に費やした初日は別として、本格的な北海道観光はこの二日目から。
まずは朝食をとる。
簡素なメニューながら、その一品一品が非常に美味しい。
※後に気づくのだが、連泊する客には毎日違う朝食を出してくれるのがこのホテルの素晴らしいところだ。

阿寒湖遊歩道天気にも恵まれ、絶好の観光日和。
まずは阿寒湖へと足を伸ばす事にする。

阿寒湖畔にはアイヌコタンがあり、民芸品店が軒を並べていて、ここが北海道なんだと言う事を実感させてくれる。
※この旅行記の題にも拝借している、ゲームの「風雨来記」と同じ所へ来たんだと言う実感も強かったのだが(苦笑)

そんな数ある民芸品店のうち、我々は特に印象的なお店『白手民芸品店』に出会う。
「ふくろう木彫り発祥の店」と、その店のおばちゃんが語ってくれた。

その話の内容を要約すると・・・
『木彫りを真似されて悲しくなったりもしたけれど、他の店には無いふくろう木彫りもあるので、めげずに頑張っている』
『置物は触ったりしているうちに色合いが変わり、年月を感じさせてくれる味わい深いもの』

そんな木彫り土産の現状や、魅力について色々な話を聞く事が出来た。
何か買おうかと思ったのだが、阿寒湖の遊覧船への乗船時間が迫っていたため、また来る事を告げて桟橋へと向かった。

阿寒湖の湖面には風が吹き渡り、この風による水の動きがマリモを綺麗な球状に育てるのだと言う。
空の青さと湖面の緑がかった色の組み合わせは、都市部ではまず目にする事の出来ない光景で、ただただ感動のし通しだった。

小一時間の遊覧を終え、今度は「霧の摩周湖」として有名な摩周湖へ向かう事にする。
湖面全体が見渡せる事はほとんど無いと言う摩周湖だが、我々が訪れた時にはその湖面を余す事なく見せてくれた。
透き通るような青、しかしその色は決して画一的では無く、日の当たり具合で次々とその表情を変える。

摩周湖最初は第一展望台から見ていたのだが、天気も良いので第三展望台まで歩いてみる事にした。
穏やかな晴れ模様、頬を撫でる風、大自然の素晴らしさが我が身に染み渡っていく。
「社会」という人工物のなかで忘れかけた何かが、ここにはあるような気がする。

3、40分歩いたところでやっと第三展望台に到着。
ここは店などが無い分人影もまばらで、のんびりと摩周湖の湖面を眺める事が出来、有意義な時間を過ごせた。
充分摩周湖の景色を楽しんだ後、阿寒湖畔行きのバスへと乗りこみホテルへと戻った。

夕食はホテル近くの炭火焼屋でさんまを食べてみた。(相方はほっけ)
これもまた絶品で、本当に何もかもが東京とは違うのだなと再び実感する事になった。

−三日目に続く−

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